たまたま、「不飲酒」というキーワードでGoogle検索をかけてみたら、「五戒」(仏教で在家信者を戒める)がヒットし、その内の一つに、酒を飲んではいけませんという、「不飲酒戒」があるのを見て、びっくり。
えー!これは知らなかった。(昔、何かの本で読んだかも知れないが、すっかり忘れている)
日本では、多くの家が、何らかの形で、仏教と縁があるだろう。冠婚葬祭のうち、葬儀は仏式が多いのではないか。
墓に入る前に、「戒名」を授かる人がかなりの割合を占めるだろう。これも、仏教。
子供の頃、親のマネをして、家にあった仏壇によく手を合わせて、「南無阿弥陀仏」と唱えた記憶がある。でも、今は、○○宗に属する仏教徒というわけでもないし、「五戒」 などといういかめしい言葉も忘れていた。
この、不飲酒戒というのは、今、断酒している自分には、とても心強い援軍である。仏教でも、酒を飲んではいけないと、教えているのか!しかし、葬儀やら法事やらの会食では、必ず酒が出てくるけどなー。
因みに、五戒を全て書くと...
※不殺生戒(ふせっしょうかい) - 生き物を殺してはいけません。
※不偸盗戒(ふちゅうとうかい) - 盗みはいけません。
※不邪淫戒(ふじゃいんかい) - 不倫をしてはいけません。
※不妄語戒(ふもうごかい) - 嘘をついてはいけません。
※不飲酒戒(ふおんじゅかい) - 酒を飲んではいけません。
お酒以外の4つの戒は、なるほど、と頷けるのだが、何故、お酒を飲んではいけないということが、五戒に入っているのだろう。と、ちょっと気になって、調べてみた。
こちら↓の、「真言宗泉涌寺派大本山法楽寺」というお寺のサイトに、実に詳しく、分かりやすく、仏教での不飲酒戒について説明されている。
http://www.horakuji.hello-net.info/lecture/silavibhatti/alcohol/index.htm
なかでも、「大智度論」というお経には、「飲酒の三十五失」と言って、酒を飲むと、過失が35個もある、と説かれ、一覧表が載っている。これにも、驚いた。酒を飲んでいた頃の自分に当てはまる「過失」がいくつもある。昔から酒は人を惑わす飲み物だったんだなー、と納得。
断酒する上で、素晴らしい根拠のひとつになる事、請け合いである。
こうしてみると、断酒も、実に奥が深い。
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先ほど、家の近くの、定食屋兼居酒屋のような店で、息子と食事をしてきた。飲んでいた頃は、よく利用していた店だ。ここで、純粋に食事をするのは、初めて。
周囲は、仕事帰りで一杯やっている人が多かった。けれど、不思議な事に、お冷をゴクゴク飲んだだけで満足。ビールも、酒も、あまり気にならなかった。
こんなことで、油断はしないが。
酒は魔物だから、どこからか入り込もうと、隙を狙っているはず。
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