昨日に引き続き、タイトルに『飲まない』が付くが、うちのかみさんの実家の話。
かみさんは、体質的に一滴もアルコールを飲めないのだが、かみさんの実家も、これまた飲めない人ばかりで構成されている。両親、祖母、弟、誰も一滴も飲まない(というか、正確には、飲めない)。もう、義父は亡くなってしまったが。。。
だから、この家には、サザエさん家のような、晩酌タイムというものが存在しない。夕食も、淡々と食べる。テレビが点いていれば、ニュースやら何やらに反応しての会話はあるが、基本的には、あまり喋る事もない。
結婚した年の夏、初めてかみさんの実家へ行ったとき、夕食時など、気を使って私にだけビールやら、日本酒やら出してくれるのだが、自分一人だけで飲むのが、どうも気が引けて、結局、コップに2、3杯でやめておいた記憶がある。
子供ができてからも、夏は必ずかみさんの実家へ4~5泊くらいの帰省をしていた。私のことを、余程の大酒飲みと思っているようで、行くといつも、ビンビールの他に、4リットルくらいのばかでかい焼酎が買ってあった。
「のみすけさん、いる間に全部飲んでいってねー。残されても、うちの人間、誰も飲まないから」
えー!さすがの私でも、4~5日で、こんな量の焼酎を完飲出来るわけがない!焼酎だけでなく、冷蔵庫にはビールの大瓶を何本も冷やしてくれているし、仏壇に供えてある、どこぞから貰ったという日本酒の一升瓶まで、私の所へ持ってきてくれるし。
お酒に無縁の人にとって、ちょっとでもお酒を飲む人は皆、大酒飲みに見えるのだろうか。
かみさんの実家から帰る日、いつも飲み残しの酒と、新たに、「これ、持って行って、汽車(!?)の中で飲んでネ」と、缶ビールやら、缶酎ハイやらごっそりくれるのだが。。。それらの賞味期限を見ると、微妙なものばかり。
聞いてみると、町内の会合とか、集まりで、缶ビールやら缶酎ハイやらが供されることが多いのだが、義父・義母・祖母は、酒を飲まないので、その度に持ち帰り、私のためにとっておいてくれたのだとか。
もらったそれらの缶ビールやら缶酎ハイやらの半分は新幹線で、残りは翌日までには、私の腹の中に消えてゆくのが常だった。
今、私も飲まないので、我が家も『飲まない一家』となったわけだ。
家に酒もタバコもないと、一家全員が『very happy!』なこと、この上ない。
空気は綺麗だし、壁もカーテンも汚れないし、おやじが酒を飲んで家の中でトラブルを起こさないので、とてもクリーンだし。あちこちに缶やら酒ビンが転がってないし。酒臭いから、あっち行って、なんて言われないし。
というわけで、これから日本に増えてほしい、『飲まない一家』の話であった。
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