便利なもので、最近、地域の図書館で映画のDVDを貸し出すようになった。ふらっと立ち寄ったら、たまたま、タイトルの『酒とバラの日々』が置いてあり、借りてきた。
1962年のアメリカ映画。ジャック・レモンとリー・レミックが出演している。
宣伝会社のジョーと大企業の社長秘書キアステン。最初は、アル中ではなく、恋愛映画だろ?という感じで物語は進んで行く。
酒を飲まずにはいられない日々と、それを断つ苦しみの日々と、今やほぼ酒を忘れる日々を経験した私には、主人公夫妻の苦悩が、手に取るように分かる。50年以上も前にこんないい映画が公開されていたとは!
元々酒飲みのジョーと生来飲まないキアステンが、酒場でデートしたときの会話が印象に残る。
ジョー:『なぜ、酒を飲まない?』
キアステン:『飲んで何になるの?』
ジ:『気持ちが良くなる』
キ:『飲まなくてもいい気分よ』
ジ:『好物は?』
キ:『チョコレート』
ジ:『チョコレート?』
キ:『チョコレート、死ぬほど好きよ』
でも、二人が結婚してから、キアステンも大酒のみになってしまう。子供も生まれて、一度は夫婦で酒を断つのだが、ここまでやめて、普通の生活をしてるのだから、ご褒美に、と或る夜飲んでしまう。そしたら、もう止まらない。
ジョーは何度か精神病院の閉鎖病棟のようなところに入院し、拘束服を着せられているシーンも出てくる。
その後も、色々とあるのだが、結局ジョーは、AAミーティングに出て、更生し、酒を止め、娘と暮らす。
これ以上詳しくは書かないけれど、ハッピーエンドかと思いつつ観てたら、そうじゃないんだなー。ラストシーンに、アルコール依存の恐ろしさが描かれていた。
今酒を飲んでいる人も、断酒中の人も、酒に疑問をもっているなら、この映画は是非、観賞してみてほしいなあ。
まだまだ、以前コメントで教えて頂いた、その他のアルコール依存関連の映画があるので、別のを観たら、またここに記事を書く予定。
そうそう、もう一つ、映画の中でAAミーティングの冒頭、司会者が言う台詞。
『私は、アルコール中毒患者です。私は、自分のために言います。私は、飲みすぎる。度を超す。泥酔する』
(今は、アルコール中毒とは言わず、アルコール依存症と表現するし、字幕ではアルコール中毒患者と出ていたけれど、英語の台詞の発音は、アルコホリックだった)
かつての私も、飲みすぎ、度を越し、泥酔していたなー、と、観賞しつつ、ドキッとしたシーンだった。
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