断酒継続中の私も、頻度は少なくなったが、再飲酒の誘惑に駆られることがある。
真夏の炎天下を歩いていて、コンビニに立ち寄ったとき、ふと目に飛び込んできたギンギンに冷えた缶ビールや缶酎ハイを、見るだけならばいいが、決して飲んではいけないということは、当時の私には、拷問に等しい仕打ちだった。
しかし、あの時、もし、缶ビール1本だけだから、と自分に言い聞かせて手を出したとしたら、どうなっただろうか。。。結果は、明白。1本で終わるわけがないのだ。それがトリガーとなって、2本目への言い訳を考え、3本目、そのうちに酔っ払い、連続飲酒だ。
今夏の猛暑の続いた日、そんなことが頻繁にあり、何度も危ういところで踏みとどまった。
医療機関や断酒会などに足を運んだり、または、私のように独歩で断酒を試みている人など、十人十色ではあろうが、沢山の人が断酒を実践している。それらの方々のブログや本や記事を読んだり、話を聞いたりすると、何度もスリップして、再飲酒の闇に陥るという経験談に遭遇する。
アルコールの魔の手は、刑務所に収監でもされない限り、我々の生活空間の至る所に伸びている。銀色のコインをたったの数枚握りしめてコンビニへ行けば、余程見かけが未成年者で無い限り、すぐに欲しいものが手に入る。
断酒者には恐ろしいことだが、誰でも、いつでも、いとも簡単にスリップする環境が整っているのだ。それはまるで、断酒を固く誓った人をあざ笑うかのようだ。
意志を強く持てば、断酒が出来るだろうか。なだいなだ先生の本にも書かれているが、そんなことはあり得ない。その前に、どうやって意志を強く出来るのだろうか?
意志を鍛えて強く出来るなら、断酒ばかりでなく、人生の色んな場面に応用できると思うが。。。
以前、ブログ読者のごまちゃんから教えて頂いた、勝間和代さんの
『アルコール依存症患者が断酒した後に「スリップ」することの危険性』
という記事は、ご本人の体験から、とても分かりやすくスリップについて書かれているので、皆さんも読んでみてほしい。
時たまスリップしてしまったとしても、また断酒すればいい。スリップしたからと言って、そこで断酒へのチャンレンジをやめてしまうことのほうが恐ろしい。断酒を諦めてしまうということは・・・つまりそれは、連続飲酒の道を選択するということになるわけだから。
どんな手段を取ろうとも、酒を断つ方法は、色々あると思う。合法的でさえあれば、何でも試してみる価値がある。但し、何でもそうだが、人の弱みに付け込んで、高額なツール(商品や情報)を売りつけられないように、注意が必要だ。一番大事なのは自分の気持ちなのだ。アルコール依存症は、お金を山のように積んだところで、回復はしない。
心底から酒をやめたいというのが自分の希望であれば、スリップしても、また断酒に挑戦しよう。
なだ先生も、断酒はスポーツのようなものだと書かれていた。飲まない記録を延ばして行く競技だと。
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