地獄の飲酒スパイラルから脱した今、自分を蝕んでいた習慣について、冷静に、じっくりと、その背景などを日々考えている。
実に、色々と飲酒のバカバカしさが分かり、おもしろい。
酒を、造り売る側対買って飲む側というのは、即ち、シラフ対酔っぱらいという構図である。
造り売る側をA、買って飲む側をBとしてみる。
Aは、日夜、どうしたら売れる酒が造れるか、どうしたら消費者(のんべーたち)に買って飲んでもらえるか、シラフで考える。これが仕事だから、真剣だ。売れれば売れるほど、給料に跳ね返る。
Bは、日夜、飲んで酔う(ニセで人工的な)至福の時間の事を思い、酒を買いに走り、居酒屋へ行き、飲む。テレビやポスターや店頭で、お!また、新しい酒が出たな、やれ、嬉しや!味見してみよう!な~んて、どんどん新製品も買って飲んでみる。(かつての私がそうだった。。。)
この関係は、釣り人と魚みたいだな。
釣り人は、釣る対象の魚を研究し、竿や仕掛けや、エサも工夫し、尚且つ、ちゃんと魚が居そうなポイントに釣り糸を垂らす。もっと大仕掛けなら、釣り船に備えられた魚群探知機で、魚を探す。
のんべーたちは、雲の上からスーッと降りてきて、目の前にユラユラとうまそうに揺れている酒に気付き、パクリと食い付き、あれよあれよという間に釣り上げられてしまう。
これは、どう考えても、魚のほうが不利だ。しかも、のんべー魚は、近頃流行りの、《キャッチ・アンド・リリース》というやつで、酔って醒めたら針から放され、泳ぎに戻る。忘れた頃に、また天からスーッと針のついた酒が降りてきて、痛みも忘れて、パクリと食い付き、あれれ~、またまた釣り上げられた~!の、繰り返しだ。
釣りに例えてみたけれど、のんべー魚が棲息しているのは、大海原とか渓流とかではなく、釣り堀だな、きっと。その隣には川が流れ、海があるのに、わざわざ釣られに、釣り堀に寄ってきたのんべー魚たち。多少痛い思いをしても、酒というエサをもらわずには生きてゆけない、可哀想な魚たち。
この釣られ地獄から解放されるには、スーッと降りてくるエサに見向きもしなければいいだけなのだが。釣り人も、手を替え品を替え、魚にアプローチしてくるから、気をつけないとね(笑)
追記:せっかくの釣りネタなので、おもしろい釣り用語をいくつか。。。
・撒き餌・・・魚をおびき寄せるために撒くエサ。柄杓のような道具でばら撒く。
・当たり・・・魚が針に食らいつきそうな手応え。ウキ釣りなら、ウキの動き。脈釣りなら、竿から手に伝わるプルプルとした感じ。
・合わせ・・・ちょっと竿を上げ、食らいついている魚の口に、しっかり針を掛ける動作のこと。
・入れ食い・・釣り糸を垂らすとすぐ釣れる状態。目的の魚が沢山一箇所に集まっている。
上から順に、撒き餌(CM・ポスター・試飲)、当たり(のんべーの反応)、合わせ(のんべーが買い・飲み・酔う)、入れ食い(のんべーが酒にハマり飲酒を繰り返す)、てな対応になるかな。おもしろいな。
酒造メーカーの釣果は、いつも大漁だね!?
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