ここひと月ほどの間に、池袋(東京)と小樽(北海道)で発生した、車の暴走による死傷事故。
両方とも、薬物で頭をやられた人間が自動車を運転して起こしたわけだが、ちょっと表にしてみた。
つい先日も書いて、今日もまた書くのは、泥酔事故に対しての憤りが収まらないので。
池袋の脱法ハーブ事件、NHK・NEWSWEBで動きを拾うと...
・ 池袋事件で使用の脱法ドラッグ緊急指定 (7月15日 11時32分)
・ 脱法ドラッグ 都が緊急指定を要請へ (7月11日 20時49分)
・ 厚労省 脱法ドラッグ対策強化へ (7月11日 14時40分)
・ 都内の脱法ドラッグ販売店 一斉立ち入り (7月10日 18時38分)
・ 警視庁が脱法ドラッグ対策本部 (7月10日 12時26分)
片や小樽の飲酒運転事件、同じくNHK・NEWSWEBでは...
・ 小樽ひき逃げ「早朝から夕方まで複数知人と飲酒」 (7月15日 5時07分)
・ 小樽のひき逃げ 逮捕の男は事件後買い物に (7月14日 18時25分)
・ 4人死傷ひき逃げ 直前まで12時間近く飲酒 (7月14日 12時19分)
・ 4人ひき逃げ 3人死亡 男を逮捕へ (7月14日 4時54分)
・ 飲酒事故年々減少も夏に増加 取り締り強化へ (7月14日 18時25分)
厚生労働省は、この脱法ハーブには大麻に似て幻覚やめまいを引き起こす2種類の成分が含まれていたことから、7月15日、薬事法で規制できる薬物に緊急指定した。
また、田村厚生労働大臣は閣議のあとの記者会見で、
「脱法ドラッグは、使用した人に健康上の影響を与えるだけでなく、事件か事故が起きれば被害者が出ることになる。早急に対応すべき緊急の課題であり、今回、特例を使った。脱法ドラッグに対しては、今後もありとあらゆる厳しい対応を取っていく」
と述べた。
この発言の《脱法ドラッグ》の箇所を《アルコール》に置き換えても、そのまま意味が通ずる。
「アルコールは、使用した人に健康上の影響を与えるだけでなく、事件か事故が起きれば被害者が出ることになる。早急に対応すべき緊急の課題であり、今回、特例を使った。アルコールに対しては、今後もありとあらゆる厳しい対応を取っていく」
小樽の飲酒運転事件の方は、どのニュースを見ても、
「加害者は、12時間に渡って飲酒しており、泥酔状態だった」
「酒を飲んで運転するのは良くない」
「海の家では、誰が車で来たのか分からないので、酒の提供をしないわけにはいかない」
「夏は野外での飲酒の機会が増えるので、飲酒運転には注意しよう」
「飲酒運転の取り締まりを強化する」
と、集約するとこんなところだった。
薬物で頭が麻痺した状態で、RV車を暴走させ、死傷者を出したという似たような事件で、危険性が全く同じ薬物なのに、その種類が《脱法》か《合法》かで、これだけ対応が違う。
小さな子供にこれらの事件を説明し、脱法ハーブは、お巡りさんが取り締まって買えないようにしているよ、でも、お酒は、いつでも大人なら誰でも買えるしどこでどれだけ飲んだっていいんだよ、どう思う?と聞いてみれば、それはおかしいと言うだろう。
この夏、飲酒運転による暴走事故の被害者が、これからも必ず出るだろう。野放し状態のアルコール飲料と酔っ払いが日本全国に蔓延しているからだ。
ただ道を歩いているだけで、後方から来た酔っ払い運転の車に撥ねられる危険が、どこにでもあるわけだ。運転している人がシラフか酔っ払いかなど、見ても分からない。
呼気を検知してアルコールが検出されればエンジンが掛からないシステムは既に実用化されているが、費用が掛かり車両価格が上がるのと、酒を飲んでいない人が身代わりになれば簡単に成り済ましが出来るということで、今のところ搭載される予定はないようだ。
しかし、2006年8月に福岡で起きた、福岡市職員の泥酔野郎(当時22歳)による、3人の子供の死亡事故から、今回の小樽での事故まで、8年間もあったのに、またこんなにも悲惨な事故が起きている。これが、覚せい剤やら脱法ハーブやら麻薬だったら、国の対応も全然違うのに。
アルコール摂取の危険性を、もっとメディアで流したり、啓蒙活動を活発にするべきだと考えるが...酒が売れなくなってしまうから、やらないのかねー。人の命とアルコールの危険性より、酒の売り上げの方が優先するのだろう。
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