昨日の記事『傷が浅いうちに』の続きとして、トラップについて。
私たちの生活する、あらゆる空間・場所に、それは仕掛けられている。
けれども、本来のトラップが目に見えない所に隠されているのに対し、このアルコール・トラップは、とても良く見える。注意さえしていれば、実は避けることが十分可能なのだ。
今年（２０１４年）の６月２６日に書いた『断酒を漢字で考える（断酒１年１０４日目）』という記事で、酒にまつわる色んな漢字の中で、《罠》もその一つとして、次のように取り上げた。
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《罠》；酒には『酔う』というエタノールのトラップが仕掛けられている。ネズミ捕りの罠で考えると、『酔う』エサに食いつき、捕獲されるのだ。
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今日は、《罠》を意味する英単語から入ってみよう．．．
【trap;トラップ】
名詞では．．．
１．生き物を捕らえる罠。
２．人を陥れる計略、策略、罠。
動詞では．．．
１．生き物を罠で捕らえる。
２．人を計略にかける、だます。
この世にある酒という飲み物は、人間を捕らえるトラップである。
例えばある年の春に、二十歳の人が１００人ヨーイドンで飲酒人生を開始したとする。その内の何％かは、トラップに引っかかり、酒なしでは生きていけなくなる。その最悪のトラップは、生活そのものが酒を飲むこと、になってしまうという、恐ろしいアル中という罠である。
その他にも、酒のトラップは多種多様だ。ＷＨＯによれば、アルコールに起因する病気が、２００種類を越えるそうだ。思いつくだけでも、アルコール依存症、アルコール性認知症、急性アルコール中毒、食道癌、肝臓癌、大腸癌、・・・病気以外にも、酩酊により、痴漢を働いたり、飲酒運転で事故を起こしたり・・・
山の中や海に仕掛けられる罠を考えると、その場所に住む獣や魚が全てその罠に捕らえられるわけではない。もし、一網打尽にしてしまったら、猟師（漁師）が逆に困るからだ。常に一定量の獣や魚が存在する状態を保つには、彼らに繁殖してもらわなければならない。
酒も同じで、それを飲む全ての人がアルコール関連の重篤な病気になってしまったら、造っている会社が立ち行かない。そういう意味では、罠（トラップ）に捕らえらてしまった獣や魚は、運が悪かったわけで、アルコールに捕らえられてしまった人間も同じ運命かもしれない。
酒という飲み物は、ＷＨＯが指摘しているように、身体には毒であるにもかかわらず、一度味を覚えると、何度でも酔いたくなる。つまり、飲酒のリピーターになる。この状態は、いわゆる”適正飲酒”の範囲で飲んでいる人でも、酒のトラップに掛かってしまったと言える。
況してや、アルコール依存症が更に進み、酒を飲むことだけが生活になってしまった人は、アルコールによる計略にかけられ、ダマされ、生き物としての人間が、罠に捕らえられ、動けなくなっているということだ。
アルコールというのは、事ほど左様に、人間を捕らえるトラップである。このことの意味に気付いて、若い人、飲み始めたばかりの人は、酒の罠から離れてほしいなあ。今、深みにハマってしまっている人も、自分を捕らえている罠からの脱出方法を模索して、逃げてほしいなあ。
但し、我が国では、子供の頃から、大人になったら酒を飲むのが当たり前、という洗脳のトラップが仕掛けられているので、かなり厄介ではある。私も、子供の頃から、二十歳を過ぎたら当然酒を飲むものと、ずっと思い込んでおり、それはなんと、昨年の春まで続いたのだ。
何度でもしつこく呼びかける。酒は、飲まないほうが良い。酒に含まれるアルコール（エタノール）は、合法的な麻薬である。アルコールは、ヘロインやコカインよりも有害であるという研究結果も発表されている。
ここからは、先週行った秩父の写真がまだあるので、どうぞ・・・
この木は、形がアルファベットの”Ｙ”のようで面白かったので撮影した。
かなり古い、道祖神。
木々の間から、尊い観音様が見える。
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