本人が自分の病気を否認しているアルコール依存症の人が沢山いる。
認めるか、否認するか、ここが人生の分かれ道となる。
以前、酒の罠(トラップ)について書いた。
{こちら、つい二週間ほどまえの2014年8月18日の記事
アルコール・トラップ(断酒1年157日目) }
酒のトラップに近寄るのは、酒のトリック(trick)に引っかかるからである。トラップされると、エタノールの薬理作用で、トリップ(trip)する。
トリック(trick)の意味は...
1.(相手をだまそうとする,ずるい)たくらみ,策略; ごまかし,ぺてん.
2.(悪意のない)いたずら,わるさ,冗談.
3.(物事を上手にする)やり方,こつ,呼吸; 要領,秘訣(ひけつ).
4.(見ている人をごまかして楽しませる)手品,奇術.
5.迷い,幻覚,錯覚.
トリップ(trip)の意味は...
1.旅行
2.(用向きの)外出,ひと走り; 通勤,往復.
3.踏みはずし,つまずき; つまずかせること.
4.(主に LSD による)幻覚(の経験,期間).
トリックは、酔うと気持ちが良いと言う、たくらみ・策略・ごまかし・ぺてん。
トラップは、トリックに引っかかって引き寄せられた人を捕まえて離さない罠。
トリップは、旅行と言う名の、自分の頭の中だけで繰り広げられる幻覚の世界。
この三段階で、人は酒から離れられなくなるのだ。トリップしたまま、中々現実世界に帰って来ない人々がいる。入院治療を受けても、断酒に成功する人と言うのは、かなり少ないらしい。
飲んで飲んで飲んで、メーカーへの商品代金と、国への酒税を貢ぎ、本人はエタノールのトリップからこちらの世界に戻ることなく、平均年齢52歳くらいで、あの世へと旅立つのだ。
カネを搾り取られる先は、酒だけではない。飲酒によってボロボロになった身体を何とかしようと身を委ねる、医療業界・製薬業界にも、しっかりと貢いでから、亡くなるのだ。
酒のトリックに引っかかったが為に、多額の《酒代・酒税・医薬代》を支払い、我が身はボロボロになり、家族を不幸にしてあの世へ旅立つ。丸で、酒を飲むために生まれて来たようではないか。
なんと、理不尽な!
自分の飲酒に問題があると認めた私たちは、三段跳びのように、断酒のホップ・ステップ・ジャンプ!を決めてやろうではないか!
ホップ!・・・酒をやめる決意をする!
ステップ!・・断酒を実行する!
ジャンプ!・・断酒を継続する!
たったこれだけだ。私は今、毎日三段目のジャンプ!を繰り返している。つまり、断酒を継続しているところだ。
ここ数日、急に季節が夏から秋に交代したように涼しい。昨年、涼しくなった頃、私は猛暑を振り返って、
(綱渡りのような夏だったが、何とか飲まずに夏が終わった!やったぞ!)
と、我ながら誇らしい気分だった。今年の夏が過ぎて思うところは、
(昨夏に比べたら楽だったなあ。炭酸飲料さえ、そんなに飲まなかった。)
というように、とってもあっさりした感想だ。
酒から遠ざかる日々とは、本来の自分を取り戻し、活き活きと生活出来る毎日が、目の前に広がるという事だ。この自由な気分は、何とも言葉では表現出来ない...
...が、ムリに例えるなら、酒という首輪と飲酒欲求という鎖で繋がれていた己が、自らの力で鎖を断ち切り、首輪を外し、自由になった、という感じだろうか。
スーパーなどで、酒類の陳列棚を、颯爽と無視して歩く時の気分と言ったら、もうそれだけで、最高なのだ。こんな事で嬉しい自分と言うのも、ヘンだけどネ(笑)
最後に、ここのところ写真を上げてなかったので、最近撮った野菜の花々と、蝶の写真を、連続でどうぞ・・・
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