酒を断つと言う事は、実に奥深いものである。味わいがある。
飲酒をやめる過程は、断酒→不飲酒で終わりかと思っていたのだが、不飲酒の先にもうひとつの状態があることに最近気付いた。そこまで到達出来れば、もう言う事は何もない。
何かと言うと、皆さんご存知の、《下戸》である。
私の酒の上での最終目標は、下戸になること。厳密に言えば、下戸の本来の意味は、体質的に酒が飲めない人のことであり、私のような人間は含まれない。けれども、下戸になりきるのが目標。
一番身近にいる生来《下戸》の人＝うちのかみさん、を観察していて分かったことがある。そもそも彼女の頭の中の辞書にある《酒》という名詞の意味には、飲み物とは書かれていないようである。
推測だが、恐らく・・・
《酒》→調味料として、日本酒、ワインなどを極少量使うことがある。飲んでもうまくない。意識変容を起こすので、単体では飲まないこと。但し、これを飲む人が多いので、付き合いの酒の席では、自分は他のものを飲みながら多いに楽しむこと。
こんな感じで定義されているようだ。
因みに私の脳内辞書では・・・
《酒》→ビール、日本酒、焼酎、泡盛、ウィスキーなどの洋酒、ワイン、その他、日本及び世界には、ありとあらゆる種類の酒がある。夏はビールや炭酸で割った焼酎、冬は熱燗とか焼酎のお湯割りやホットウィスキーなどが飲まれる。それぞれ独特の味わいがある。これらに共通するのは、必ずアルコール（エタノール）が何割か入っており、飲むと酔うと言うこと。
生来の下戸と、俄（にわか）の下戸の違いはあるが、「なりきる」ことが重要である。芝居で言うなら、その役柄になりきるということだ。私は、下戸になりきりたい。幸いにして、お手本がいつも近くにいるので、真似しやすいかな。
本当に人間なんて勝手なものだと思うのは、断酒前は私は下戸の人を気の毒に思っていたのだ。以前も書いたので重複するが、下戸の人は、《人生の最大の楽しみ＝飲酒》の世界を味わうことがないので、かなり損をしていると思い込んでいた。
でも、下戸のかみさんに言わせると、「大きなお世話よ！あんなクソまずくて（←下品で失礼！）、飲むと気持ちが悪くなる飲み物を飲んでいる人たちの気が知れない」そうである。
もう一人、私より一回り以上年上の、スポーツジムの師匠（男性）も下戸なのだが、酒の味云々の前に、あの匂いがダメなんだそうだ。やっぱり気持ちが悪くなるそうだ。それと、アレを飲んで、どんどん酔って行く人を見るのがたまらなくイヤなのだそうである。
酒という液体は過去も現在も存在としては変わらないが、飲んだくれの頃の私と今の私は、それに対する見方が全く違う。かつては、愛好する飲み物、今は毛嫌いする飲み物。
下戸の人は、酒を好きではないが、私のように無理して嫌っているわけでもない。そもそも下戸の人は酒なんぞに関心がないのだ。
好きとか嫌いとか言っている内は、まだまだ酒に囚われている。無関心になりたいものだ。
私は、今、ほぼ飲酒欲求からは解放されていて、日常生活から酒は追放したが、それでも、やっぱり酒が気になる。
そんなわけで、私は次の段階として、下戸になってみようと思っている。もしも、私のことを知らない人と初めて酒の席で一緒になったら、「私、酒やめたんですよ」ではなくて、「私、下戸なもので、一滴も飲めません」なんて、しれっとした顔で、ジュースなどを飲もうと目論んでいる（笑）
酒を飲まないって、楽しいな。
最後に・・・youtubeで、とても癒される猫動画を見つけたので、貼っておこう・・・猫大好きな方には喜ばれるだろうけれど、猫を嫌いな方は、スルーして下さいな（笑）
えと・・・子猫をペロペロなめてとっても可愛がっているキジトラの猫は、どうやら子猫のおばあちゃん猫みたい。孫猫が可愛くて可愛くて、もうどうしようもないって感じ。これぞ、正真正銘の「猫可愛がり（ネコっかわいがり）」だネ。 あははは！
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