酒をやめてhappyになろう!

31年間飲んできた酒をついにやめる日が来ました。でも、「断酒」はつらいよ。。。さて、いつまで続くか、続けられるか。はっきり言って、自信なし!《飲酒コントロール不能な「のみすけ」が書いてます。適正飲酒の方、酒を愛飲されている方は、当ブログをスルー(無視)して下さい》[コメント気まぐれ返信中m(_"_)m]

断酒・断酒・断酒!!

『依存症臨床論』読書感想文(断酒1年257日目)

 『依存症臨床論 援助の現場から(信田さよ子著)青土社』

 

 先日、図書館の新刊本コーナーに置いてあった本。2014年10月15日第一刷発行とある。

 

 酒をやめてから、自分のこの苦しさは何だろうと、色んな書物やネットの情報を漁り続けて来た。今や書店でも図書館でも、関連がありそうなタイトルであれば、向こうの方から私の目に飛び込んでくる。

 

 著者の信田さんは、臨床心理士として、30年以上も依存症、摂食障害、DVなどのカウンセリングを行っているベテランの方だ。これまでに私が読んだ、精神科医によって書かれた本とはニュアンスが違う。より患者に近いような気がする。さりげない副題が「援助の現場から」とあるのが、頷ける。これが医師ならば、「治療の現場から」となるのだろう。

 

 医師が書いた本とのニュアンスの違いは、信田さんの立ち位置の違いから来るものと思われる。精神科医療は、国の保健制度が適用され、患者負担は多くても三割だが、信田さんの運営するカウンセリングセンターは、もちろん保健適用外であるから、相談者の支払うカウンセリング料だけで成り立っている。

 

 この本では、薬物依存症、AC(アダルトチルドレン)、DV(ドメスティック・バイオレンス)、共依存などについても書かれているが、やはりアルコール依存症について一番多くのページが割かれている。

 

 日本でのアルコール依存症の治療の草分けである、なだいなだ先生が久里浜病院に赴任した頃から、現在に至る治療方法の変遷についても、かなり詳しく書かれていて、いちいち、納得した。

 

 信田さんは、アルコール依存症の治療現場に於いては、医師の力は限られており、今でもそれは変わらない、と述べている。医師は、精神科病院のシステムでは、入退院、投薬などの全ての権限を持ってはいるが、肝心の断酒させることに於いては、徹底的に無力だとも書かれている。

 

 

 この辺り、なるほどと思う。病気でも、例えば虫垂炎ならば、医師は外科的に切除したり、抗生物質を投与して炎症を鎮めたり出来る。が、アルコール依存症を手術で取り除いたり、治る薬を投与するという治療は無いからである。

 

 そもそも、それまで「慢性アルコール中毒」であった診断名が、「アルコール依存症」に変わったのは、1979年からだそうだ。呼び名がどうかわろうと、変わらないのは、その病である。次の記述がある。

 

 「アルコール依存と認めるかどうか、酒をやめるかどうかは、最終的には本人の判断・選択に任されており、それを飛び越えて脅したり騙したりすることは不可能だ。」

 

 特筆すべきは、私がこれまでに読んだアルコール依存関連の本には書いてなかった、アルコール依存と、AC(アダルトチルドレン)、共依存、DVなどの関連について、信田さんのこれまでのカウンセリング経験から、かなり踏み込んだ内容が書かれていると言うこと。

 

 自助グループの断酒会とAAについても、その成り立ちや、組織、考え方、構成員の違いなど、実に詳しく書いてある。

 

 もうひとつ、アルコール依存症と薬物依存症について、興味深いことが書かれていた。日本の精神科病院では、アルコール依存症の治療には熱心だが、薬物依存症の患者はそもそも受け入れない、という施設が多いのだそうだ。

 

 著者は、薬物依存症の場合、司法とのつながりが強く、逮捕、裁判、受刑といった司法的措置と、入院・治療が並行するのが、面倒なのだろうと推測している。

 

 同じ薬物依存という病気でも、その元となる薬物の違いで、アルコールは合法で、その他の薬物は非合法という括りが、病院での処遇に濃く影響するわけである。

 

 以上、取り留めのない感想になってしまったが、とても内容の濃い一冊であった。是非ご一読をお勧めする!

 

 

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