食欲、睡眠欲、性欲が、人間の三大欲と言われている。
説明するまでもなく、この三つの欲は、人間を人間たらしめるために、生まれながらに備わっている。
ここに、それらを押しのけるチカラをもつ、後天的に獲得された恐るべき欲が顔を出す。
飲酒欲である。
こいつが我が物顔をし出すと、人間が普通に暮らすために備わった三大欲が阻害されて、飲酒欲が最優先されてしまう。病態が進行すると、もはや飲酒が生活の全てになってしまう。
後天的に獲得されると言えば、「喫煙欲」もあるが、タバコをどんなに吸ったところで、食欲、睡眠欲、性欲は、生きるに困るほどは阻害されないだろう。元ヘビースモーカーの私の経験からすると、食欲に多少影響があるかもしれない程度だと思う。
さて、この「飲酒欲」だが、欲は欲でも、アルコールが快感をもたらすことを知ってしまった脳が、寄越せよこせ飲んで入れろ入れろと要求してくるものだ。毎晩繰り替えし身体にアルコールを注入している内に、夜昼なく飲まねばならない身体に変化してしまう。
昼間に第一弾として書いた記事に紹介した丸山健二氏のtweetの中でも、
『酒への依存は、違法なクスリと同等か、あるいはそれ以上の危険性を秘めており、言うなれば〈合法麻薬〉である』
『当人は認めたがらなくても、実際には人格と人生の大半を意志の世界から引き剥がされている』
との言葉が、正に的を射ている。
「飲酒欲」とは、麻薬によりもたらされた病的な習慣性である。生まれつき人間にある三大欲(食欲、睡眠欲、性欲)と比べると、その異常性がはっきりする。このところに気付くと、問題飲酒からの離脱のスタートラインに立つことが出来る。
酒の恐怖を詠う短歌を三首。
『麻薬なり 飲めど尽きせぬ 快感は 我が人生に トドメさすなり』
『やめて尚 脳裏に浮かぶ 液体は 地獄の使者の アルコールなり』
『気付くほど その恐ろしさ 肌寒し 飲み続ければ 廃人と化す』
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