2週間ほど前に書いた『サイコアクティヴ革命(断酒1年326日目)』で触れた本。
ブログ読者のdynichizakasabさんに勧められた本だ。
『ドラッグは世界をいかに変えたか/依存性物質の社会史(デイヴィッド・T/コートライト)春秋社』
やっと読み終えた。半分まで読んで、一時中断していたが、図書館への返却期限が迫り、読み進んだ。
この本の内容をひと口に表現するならば、ドラッグは必要悪、と言うことだろうか。合法、非合法に関わらず、決して無くならない。例えば、酒は歴史上、多数の国で法律により禁止されたことはあるが、結局は合法化に戻っている。
人間に精神変容を起こす物質(ドラッグ)は、それを取引することによって、誰かが儲かるわけで、人間の住んでいる所なら、地の果てまで、市場となる。
ドラッグの本質が書かれていたので、いくつか抜き書きしてみる。
・「どうしてもほしい」という感情はドラッグを景気の循環から守る働きをする。
・「儲けたかったら有望な悪習を見つけることだ」
・ドラッグは流行に左右されない。
中々含蓄のある、伝説の投資家ウォーレン・バフェットの言葉。
「なぜ私がタバコ業界が好きなのか教えよう。1セントで作れる。1ドルで売れる。依存性だ。しかもブランドへの忠誠がすばらしい」
現代の子供たちにも聞かせてやりたい、ジョン・ロックフェラーの言葉。
「君たちは、おじさんがどうして飲んだくれにならなかったかわかるかい?」と、ロックフェラーは日曜学校の子供たちに問いかけた。
「初めての一杯を決して飲まなかったからなんだよ」
最後に著者は、今の世の中に出回るあらゆる危険な商品について、
「それぞれの個人はリスクを無視することも、引き受けることも、工夫して逃れることも自由である」
と述べている。
結局は、私たち個人個人が、酒で言うならば、アルコールの危険性を認識し、工夫して逃れる他はない、と言う事だ。
アルコールだけでなく、その他タバコ、カフェイン、大麻、コカイン、モルヒネなど、発見から世界中への伝播の歴史が、かなり詳しく書かれていて、とても興味深い。
これを読んで、いかに私たちが商業主義の世の中によって「ヤク漬け」にされているか学べば、酒だけでなくて、タバコもバカバカしい事に気付くだろう。
ただ、この本、私はたまたま図書館で借りることが出来たが、Amazonだと、定価の倍以上の値段(5000円以上)が付いている(@_@;)
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