私は30代半ばの頃、顎に癌が生じ、手術したことがある。
以前もブログに書いたが、顎から真上へと垂直方向に細長く腫瘍があり、手術した形成外科医には、「のみすけさん、あまりにも奥深くて、綺麗には取りきれていません」と言われた。
幸いにして、あれから約20年経つが、再発はしていない。が、あれ以来、癌にはとても敏感で、インターネットが普及してからは、最新の情報をいつも調べたり、癌で闘病されている方のブログを良く読んでいる。
今日読んだある末期癌の方のブログに、
「辛い現実からいくら目を背けたところで、状況は何も変わらない。今自分に起きていることひとつ一つときちんと向き合い、少しでも前進しよう」
と言う意味のことが書かれていた。
何と素晴らしい言葉だろうか。
飲酒のコントロールが出来ないのは、病気ではあるが、アルコールを断てば、回復するのだ。末期の癌には、回復も治癒もほぼ望みが無い。
酒を飲む人には二通りあって、適当なところで飲酒を切り上げられる人と、問題飲酒を続けてしまい中々やめられない人と。前者は、酒を楽しんでいる。反対に、後者は、何か目の前の問題から逃れたくて飲んでいる場合が多い。
もちろん酒を飲めば、その麻薬的効果によって、一時的に辛さから逃れることは出来る。短時間だが、苦しみから解放される。けれどもそれは、酩酊している間、現実から目を背けているに過ぎない。アルコールが抜けると、辛さはその力を倍にして戻って来るのだ。
初期の頃のブログに毎日書いたが、私も辛かった時期が長かった。酒を飲めないだけなのに、毎日が針の筵のように、拷問のように過ぎて行った。
イライラした時、怒りが込み上げて来た時、悲しい時、飲みたくて困ったが、その度に、その自分の気持ちと向き合った。
(今、酒を飲んだらどうなるのだろうか?)
(飲んで酔えば何か解決するのだろうか?)
(ただ、逃げたいだけなんじゃないだろうか?)
こんな感じで、自分の気持ちを真正面から直視して、逃げずに苦しみをしっかりと苦しむことが必要なんだと思う。
でも、苦しんでばかりでは息が続かないから、どこかで考え方を転換して、酒なんぞでこんなに苦しむより、断酒で飲まない事を楽しんでやろう!...これが、私の断酒初年度の収穫だった。
辛くても、しっかりと直視して、逃げずに、工夫して乗り越えよう!
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