相変わらずアルコールが絡む悪いニュースが飛び交っている。
関西では、25歳の女が飲酒運転で、20代の女性二人に死傷事故。同じく関西の大学では、日本拳法部の部員が、酒を飲んで、新人部員をリンチ。
一方、良いニュースとしては、アルコール依存を減らすには、酒税を上げることが必要と言う世界的な流れに乗って、政府・与党は酎ハイの税金を上げようとしているとか・・・
(飲んだくれの頃の自分ならば、カンカンに怒っていただろう。)
さて、今日読んだ本に面白いことが書いてあったので、ご紹介。
『なぜ名前だけがでてこないのか(澤田 誠/誠文堂新光社)』
血液脳関門については、昨年(2014年)2月8日の『手軽な快楽の重すぎる代償(断酒331日目)』でも、少し触れた。
血液中の有害物質から脳を守るための血液脳関門は、水でさえ素通りは許さぬが、アルコールはフリーパスなのだそうだ。
(ニコチン、カフェインも同じくフリーパス。依存しやすいタバコ、コーヒーの秘密はここにあるのかな?因みに、水は、アクアポリンと言うトランスポータータンパク質によって、脳に運ばれるとのこと。)
アルコールが脳にとって必要のない物質ならば、血液脳関門は、アルコールを拒絶するはずではないか?脳にとって、アルコールは必要な物質なのではないか、と言う考え方が提唱されているそうだ。
え!?てことは、酒は脳が求めているわけで、飲んでも良いってこと!?と、酒を断っているのんべーがぬか喜びしそうな情報ではある(笑)
アルコールを摂取すると、前頭前野に抑制された神経細胞の働きを解放することが出来るので、斬新な考え方や発想が浮かぶことがある。そのための、脳へのアルコール流入と言う考えならば、分かる。
しかし、以上のことは、飽くまでも、適量のアルコール摂取が大前提だそうだ。それは、そうだろう。大量に飲んでブラックアウトを起こしたら、斬新ではなくて、無残で悲惨なことになるからである。
過飲酒をすると、睡眠の質は低下する。更に脳幹が機能不全に陥るほどの飲酒をすると、急性アルコール中毒から、命を落とすことになる。。。
これを、脳の側から考えると、血液脳関門と言うバリアがあるのに、アルコールは素通りを許されており、防御機構が働かない。飲めば飲むほど、脳へアルコールがストレートに流入するのだ。
無防備な脳は、いとも簡単にアルコールによって落城するわけである。
どう考えても、恐ろしい事態だ。
私は、酒を断ったので、自分の脳にアルコールが流入することはないけれども、過去の大量飲酒を思い出すと、背筋が寒くなる。
(なぜ名前だけがでてこないのか...これは、認知症とかそういうものではなくて、誰にでもある現象で、ごく大雑把に解説すると、記憶を呼び出す紐(つまりインデックス)がかなり細くなってしまい、見つからないためだそうだ。
さっと出てくるように、その人の名前を、エピソードと共に覚えるように練習すると良い、と書いてあった。)
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