今日読んでいたある本の最後の方に、ラクダの背を折った、たった1本の藁の話が載っていた。
(因みに、アルコール関連の本ではなく、癌に関する本で、『私のガンは私が治す―ガンの予防と対策(イアン・ゴウラー著/春秋社)』後で、内容を紹介する。)
英語の諺(ことわざ)だ。
It's the last straw that breaks the camel's back.
最後の藁1本が、ラクダの背中を折る。
ラクダの背に目一杯(つまりそのラクダの限界の)重い荷物を載せても、ラクダは何とか荷物を運ぶが、たった1本の藁を追加しただけで、そのラクダの限界値を越えてしまうので、背骨が折れてしまう。(重い荷物が、実は藁束だと言う説明もあった。)
ここから、最後に追い討ちをかける事とか、我慢の限界を超えさせる事とか、小さなことに思えてもそれが繰り返されれば、ついには我慢の限界が来る、と言う意味に使われる。他には、限界を超えた状況では、ほんの些細なことが大事故を引き起こすかもしれない、とか。
ちょっとしつこく書いてしまったが、これ、過剰な飲酒に良く当てはまる諺ではないか。
最後の1杯の酒、これが自分の身体の限界を超えた時、一体どうなるのだろう。肝臓が、既に目一杯の処理をしているのに、更にもう1杯の酒が追加される。想像してみてほしい。
この本では、ラクダと1本の藁の例えは、癌の発症について書かれていた。既に激しい負担がかかっていた身体に、とどめとなるような要因が加わったために発症してしまうと考えられる。
そして、こうも書かれている。癌の患者にとってこのことは実は最高の知らせかもしれない。何故なら、倒れたラクダから最後に載せた藁を1本取り除いてやれば、回復へと大きく踏み出せるから。
酒も、最後に飲んだその1杯を身体から取り除くイメージで、飲まない事によって、回復へと大きく踏み出すことが出来る。
『私のガンは私が治す―ガンの予防と対策(イアン・ゴウラー著/春秋社)』
の著者イアン・ゴウラーさんは、オーストラリアの獣医。25歳の時に骨肉腫で右足切断を余儀なくされる。その後再発し、余命2週間の末期癌と宣告される。が、瞑想法、食事療法、積極思考などの自助療法で末期癌を克服した。
この本では、瞑想法、リラクゼーション、ポジティブ・シンキング、ストレスへの対処、痛みへの対処、食事療法、そして死をどのように受け入れるか、などについて書かれている。
現代医学からはさじを投げられた末期がんを自分で完治させた人が書いているので、読み応えがある。
日本では絶版のようで、amazonでは結構な値段が付いている。図書館にはあるかもしれないので、興味ある方は、探して読んでみたら如何だろうか。
かつてブログに何度か書いているが、私も三十代の頃に癌を手術しているので、癌に関しては、今でも学んでいる。アルコール依存症の本以上に、癌関連の本は読んでいる。
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