またまた読書ネタになるが、吉田兼好の『徒然草』に、
「百薬の長とはいへど万の病は酒よりこそ起れ」
と言う一文があるそうだ。
『徒然草』は、1330年ごろに書かれたものなので、今から約700年も前に、既に酒は、今と同じような問題を孕む飲み物だったようだ。
万(よろず)の病とは、いつも参照しているが、厚生労働省のe-ヘルスネットにある、アルコールが原因となる病気を見れば、一目瞭然である。
人間は誰だって健康を願うもの。誰が自ら望んで病気になりたいだろうか。
だが、酒を大量に毎日飲む人で、至って健康な人は、何%くらい存在するのか。大量の定義が曖昧だが、アルコールに対する感受性が人によって違うので、何を何本とか何CC以上とかの定義は出来ない。強いて言えば、飲み過ぎるまで飲むのが、大量だろうか。
アメリカの製薬会社が、アイルランドの製薬会社と合併して売り上げが18兆を越える規模になるとのニュースが出ていた。
服薬が必要になる病気の何割かは、酒の飲み過ぎによって引き起こされているはずで、私が以前からブログで主張している、アルコールトライアングルの、酒造メーカー・製薬業界・医療業界の持ちつ持たれつの関係の中に、カネを運ぶ駒として、飲んだくれが利用されているのは間違いない。
①酒を大量に飲む → ②病気になる → ③医者へ行く → ④薬が処方される →①に戻る
アルコールは依存性が高いので、やめることが困難である。上の①~④が繰り返されることにより、アルコールトライアングルを構成している業界は、儲かる。その利益をもたらすのが、アルコールに飼い馴らされてしまった、飲んだくれである。
もうひとつ、今日のネットニュースで、「酔ってなくしたモノ ランキング」が報道されていた。ご覧になった方も多いだろう。記憶、財布、上着、携帯電話、、、の順でランキングが出ていた。
記憶に関しては、なくした、と言うよりも、そもそも脳の海馬がアルコールの作用によって仕事をサボっているので、なくす前に記憶されていない、のが本当だと、以前ブログに書いたことがある。
「酔っ払ってモノをなくさないために気をつけていることはありますか?」と言う質問に対しては、「はい」が23.5%、「いいえ」が76.5%だったそうで、「いいえ」の人の多さに驚いた。
具体的に気をつけているのは、「荷物をあまり持たない」とか「荷物をひとつにする」とか「飲み過ぎないようにする」とか、だそうだが、飲まなきゃ良いだけなのにねー(笑)
飲み過ぎると、記憶やら財布やら信用・信頼やらを失くしてしまう可能性がある飲み物のことを、心底恐ろしいと思うかどうか。
私は酒が恐ろしいので、飲まない。
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