世は選挙一色で、当選すれば「祝い酒」、落選ならば「やけ酒」、と、そこには酒が必ず登場するのだろう。
祝賀会、反省会など、なんでも人の集まる所には、当たり前のように、酒は添えられる。飲む人も飲まぬ人も、注がれたコップを手に取って、先ずは乾杯と、流れは決まっている。
そういったイベントが無くても、酒飲みは、暑いと言っては飲み、寒いからと飲む。本当は飲む理由など不要であって、ただ飲みたいから飲んでいるに過ぎない。
やめたいと思いながらも、今日暑くてついつい飲んでしまった人もいるだろう。アルコール飲料の炭酸の喉越しは、一度味わうと病み付きになる。炭酸の刺激が欲しいだけなら、炭酸水でもいいはずだが、何故かアルコール入りのビールや酎ハイなどが飲みたい。
長年の習慣で、暑い時には炭酸の効いたアルコール飲料を、寒い時には熱燗やらお湯割りやらを飲んで来たからだろう。
暑い日、寒い日で、とちらのほうが酒を飲めずに辛いかと言えば、これは暑い日に軍配が上がる。暑い日の、良く冷えたビールやら酎ハイやらは、丸で馬の鼻先にぶら下げた人参のようなもので、そればかりを楽しみに、退社までの仕事を頑張ったものだった。
読んで下さっている皆さんも、似たような経験をお持ちのことだろう。
こうして、暑い日の炭酸入りアルコール飲料は、かなり色濃く、条件反射として脳に刷り込まれているから、断酒後の夏は苦難の連続になるのだ。
でも、ここからが今日の本題だが、暑くても寒くても嬉しくても悲しくても、酒は要らない。素面で過ごすのが一番である。酒で暑さや寒さを凌げないし、酒で嬉しさを倍増させたり、悲しさを半減させたりも出来ない。
酒を飲んで、脳に化学物質のエタノールを注入し、少しの間トリップすることが習慣となり、そこから抜けられなくなる。日々飲み続けると耐性が獲得され、同じ快感を得るために注入するエタノールの量が少しずつ増えて行く。
こうして、アルコール依存への道を辿る。冷静に考えてみれば、暑くても寒くても、酒は不要なのである。
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