赤ちゃんの頃から酒を飲んでいる人はいない。
生まれてから、先ずは最初に面倒を見てくれる親に導かれ、祖父や祖母に導かれ、年上の兄姉に導かれ、その内に幼稚園や保育園から学校などに進み、周囲の色んな人に導かれ、大人になって行く。
そして、自分の人生、自分で切り開いて行くようになる。
ところが、途中で酒を覚えると、このとんでもない薬物(エタノール)入りの液体に人生を左右されることになるのだ。どん底まで落ちると、酒にその日の生き方を委ねる。
酒に誘導される人生は、心の底から、切ない。
例えば、ニュースにこんな事件が出ていた。
先月(8月)の18日。福岡の海で、バーベキューの最中に、酔っ払い野郎(27)がとんでもないことをしでかした。真っ赤に焼けた高温のトングで、女性(23)の腕を突然挟んだそうだ。
女性は、全治3週間のやけど。
で、犯人は、例によって例の如く、
「一緒に酒を飲んだが、そんなことはしていない」
と容疑を否認しているとのこと。
これぞ、酒に誘導されてしでかした犯罪だ。いつもそうだが、酒でしでかした事件・事故について、本人に自覚が無い。これは、いつも書いているけれど、エタノールによって脳の海馬と言う領域が機能しなくなり、記憶が蓄積されないからである。
世の中、酒によって自分の人生だけでなく、他人の人生まで狂わせてしまう事件・事故が毎日起きている。
これらのことを鑑みれば、酒は、決して人生を良い方向へとナビゲートはしてくれないことが良く分かる。
たった今をどう生きるか、このことさえ、エタノール入りの液体など飲んで酔っ払っていたら、間違うことが多いのである。素面のクリアな頭で、今、この瞬間を、そしてこれから先の生き方を決めよう。
酒に人生を誘導されるほど切ないことは無い。あまりにも切なすぎる。そこには、自分の意志が全く入っておらず、気付いてみれば悪い方向へ人生が進んでいるが、自覚が無い。
私もその口だったのだが、今となってはとても不思議なのは、のんべーは、酒に人生を導かれたがっているのである。驚くべきことに、かつての私は、酒を飲んで酔っ払ったまま人生を終わるのが理想だった。これこそ、酒に導かれた人生である。
自分の人生を生きるのか、酒に導かれた人生を生きるのか、それは、酒を断つのか、飲み続けるのか、生き方の二者択一でもある。
*広告
↓↓↓※コメント欄は、承認制にしています。すぐには反映されませんが、必ず、読んで承認しますので、お待ち下さい<(.".)>
(まことに勝手ながら、コメント内容によっては、承認の前に、削除することもあります)