「ひょっとして治ったのかも??」
ずうぅっと、やめていて、1年を過ぎた頃、誰しもふと、感じるかもしれない。
「今までこんなに長く飲まないでいられたんだし。もう、治ったんじゃないかな。飲酒のコントロール出来るんじゃないかな。」
断酒の良さが分かっているのに、酒への未練があり、飲んで酔いたい気持ちもある場合、断酒してからある程度の期間が経つと、かなり強くこの思い(「ひょっとして治ったのかも??」)に駆られるかも知れない。
昨日書いた、酒の悪口療法で飲酒欲求から解放されつつあった私でさえ、酒を飲みたい飲みたくないではなくて、付き合いで飲むくらいなら、コントロール出来るのではないか、と思ったことがある。
決めた量を飲んで、そこでピタリとやめれば、それで大丈夫ではないか。
もちろん、思っただけで、実行することは無かった。何故ならば、その《実験》は、失敗することが自明の理であることを学んで知っていたから。それでも、「自分だけは大丈夫なのではないか?」と心の奥底に潜む飲酒の小悪魔は囁いた。
その頃、飲酒欲求そのものがかなり軽減していたので、その小悪魔の囁きに、心が迷うことは無かった。
ある程度の期間、断酒が継続している方、「ひょっとして治ったのかも??」との思いが心を過ぎることがきっとあるはずだ。その時が来たら、きっぱりと、
「治ることは絶対に無い!アルコール依存症は治らない!飲めばすぐに元に戻る!」
と、心の中の飲酒の小悪魔に宣言してほしい。
それでも、しつこい飲酒の小悪魔は、更にこんなことを言うかも知れない。
「治ったかどうか、飲んで実験してみればいいじゃないか。もし、治っていたら儲けもんだし、治っていなかったら、また断酒すればいいさ。ウヒヒヒ。」
一度住み着いたら、一生心の中に同居する飲酒の小悪魔は、かなりしつこい。もう、完全無視するしかない。
私の心の中に潜む飲酒の小悪魔くん、最近かなり大人しくなったが、虎視眈々と復活の時を待っているに違いない。気を付けないと!
結局、自分を守ってくれるのは、酒を断ってからコツコツと日々学んで来た、アルコール依存症と言う病に関しての知識、酒そのものに関する知識である。書籍や、医療関係のホームページや、断酒の先輩方のブログや、その他あらゆるものから貪欲に学んで身に付いた知識が、自分を守ってくれるのだ。
断酒には、理論武装が必要である。
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