私もそうだったけれど、飲んでいたころは、酒そのものに何の疑問も抱かず、ただ、当たり前に飲んでいただろう。
どんな物の怪が憑いていたのか、問題飲酒の止まらず連続的な様子は、丸で狐憑きのようだった。
今や、憑き物が落ちて、あれほど恋い焦がれていた飲み物(酒)に、愛想が尽きると、それまでとは全く違う世界が見える。
あ~、飲んだくれは、カモじゃないか。見方によっては、カモネギ。鴨が葱を背負って来るとは、お人よしが、誰か狙っている奴の利益になる材料をわざわざ提供してくれることだ。
中毒性のある飲み物を、毎日飲まずにはいられない身体になってしまった時点で、酒を造る人、売る人から見れば、カモだ。このカモは、自分の酒に問題があることに気づきもせず、その麻薬のような飲み物をひたすら追い続ける。
それと、飲んだくれの金品も狙われている。スリ、置き引きの類の連中からすれば、真夜中、あちこちに意識を失くして眠りこけている酔っ払いは、宝の山だろう。私もかつて何度も盗まれた!
ハタと気づいて断ってみれば、酒の裏事情がやたらと目につく。自分はかつてどれだけ搾取されていたのだろうか。
こんな風に考えてみると、寧ろ酒を一生飲まないこと・飲めないことに感謝の念が湧くが、どうだろうか。飲めなくて不幸なのではない。こんなにも、自分にとってはマイナスでしかない飲料=酒を、飲まなくて済むわけだから幸福なのである。
断ってしまえば、狙われやしない。虎視眈々と獲物を狙う連中の目に入らなくなるので、最早ターゲットにされることはないのだ。
そして、静かに世の中を見る。
あそこでも、ここでも、あっちでも、こっちでも、飲んでる飲んでる、飲まされてる飲まされてる。実に良く目につく。こんな世界だったのか、飲酒の世界は!と、実に目からウロコ。
あなたも、酒を断って、裏側から覗いてみたら如何だろうか。
魑魅魍魎が跳梁跋扈する奇奇怪怪なる世界が見えて来るかも・・・
魑魅魍魎(ちみもうりょう)→人に害を与える色んな化け物。
跳梁跋扈(ちょうりょうばっこ)→悪いやつらが勢力を振るい、我が物顔にのさばること。
奇奇怪怪(ききかいかい)→極めて奇怪なこと。
*広告
↓↓↓※コメント欄は、承認制にしています。すぐには反映されませんが、必ず、読んで承認しますので、お待ち下さい<(.".)>
(まことに勝手ながら、コメント内容によっては、承認の前に、削除することもあります)