松下さんが入れて下さったコメント、
「酒は百薬の長。されど命を削るカンナかな。」
にヒントを得て、今日のお題にしてみた。
私が常日頃思っている酒に対するイメージは、次の通りである。
「注意せよ 百薬物の長は酒 命を削る 鉋なりけり」
(ちゅういせよ ひゃくやくぶつの おさはさけ いのちをけずる かんななりけり)
意味は・・・注意しなさい。世の中にある、人体に麻薬のような効果をもたらすあらゆる薬物の中で、一番なのは、酒である。正に酒は、貴重な命を、飲む度に削るカンナである。
巷間では、酒を持ち上げて、《百薬の長》と表現するが、私は、そうではないと考える。以前書いたけれど、酒に含まれるエタノールは、少量でも人体には有害であるとの研究結果が出ている。
私の酒の定義は、こうだ。
《酒とは、人を惑わす、合法と言う厄介な仮面を被った、地球上のあらゆる薬物の中でも、その立ち位置の安定した、屈強な薬物である。》
なにしろ、店に普通に売られており、人になんの警戒心も抱かせないのだから、最強である。それなしではいられなくなろうとも思わずに飲み始め、いつの間にか依存してしまうのである。
密売人が売る薬物は、売るほうも買うほうも、悪いことをしていると自覚しているから、陰でコソコソ、ブツのやり取りする。実際にその薬物を使用するときも、人に知られないように、自宅やホテルでこっそりやる。
酒はそうではない。どこでも堂々と買えるし、飲める。大人ならば、どこで誰がどれだけ飲もうと、誰も怪しむことが無い。これが、酒が百薬物の長である所以である。ここまでいとも簡単に人間社会に溶け込んでいる薬物は、酒の他には無いだろう。
しかも一度囚われてしまうと、中々脱出することの難しいアルコール依存症。そのドラッグとしての危険性は、実はヘロインやコカインよりも高いと言う研究結果も出ている。正に酒は百薬物の長である。
酒、ヘロイン、コカイン、覚せい剤・・・並べてみて、違いは、合法か非合法かだけの違いだけのようだ。それを証拠に、世界中で、アルコールによる事件・事故が後を絶たない。
アルコールの人体への影響は明確に分かっているのに、人は酒を飲む。自分だけは大丈夫!との思いが大きいのだろう。私も、自分だけはアル中とは無縁だと、ずっと思い込んでいた。実はアル中真っ盛りなのに、気付かない恐ろしさ・・・
百獣の王がライオンならば、百薬物の王は酒である。
今宵も、酒はあなたを虎視眈々と狙っている。
酒の標的から逃れるためには、飲まないこと、ただこれだけである。身体に入れば思う存分に暴れ回る酒も、その侵入を断酒によって阻止すれば、何も怖いことは無い。安泰である。
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