《エメチン嫌悪療法》
ん?エメチン?なんだろう。嫌悪療法?気になるな・・・
《エメチン嫌悪療法》は、アルコール依存症の治療法の一つである。と言ってもご存じの方は恐らく、かなりの勉強家であって、聞いたことがない方のほうが多いだろう。
『魂の家族を求めて(斎藤学著/日本評論社)』に、《エメチン嫌悪療法》なる言葉が出て来た。
(この本は、おでんさんが教えて下さった、アルコール依存症関連の本。とても良い本なので、後日改めて読書感想文を書く予定。)
私は、読みつつ、これは一体なんだろう?と疑問に思って、早速調べてみた。
《嫌悪療法》が、私の酒を嫌う断酒のやり方に関連するのかもしれないし、ワクワクして、ネット検索してみた。
結果的には、びっくり!だった。
《エメチン嫌悪療法》とは、日本に断酒会が産声を上げた頃、アルコール依存症の治療として行われていた療法で、催吐薬であるエメチンを、酒に混ぜて患者に飲ませていたそうだ。今はもちろん、この療法は行われてはいない。
酒を飲むと吐くから、酒を嫌悪するようになるって言う寸法のようだ。
エメチン嫌悪療法については、下記リンク先に詳しく書かれている。
断酒会と私 松村春繁を語る アルコール医療半世紀を回顧する 院長 下司孝麿
嫌悪療法とは、心理療法の中の一つの技法。私が断酒初期の頃、《酒の悪口療法》(←読者の方が名付けてくれた!)として実践していた、酒を嫌うやりかたが、これに当たるのかな。
この嫌悪療法、医療の現場では、アルコール依存症の治療に用いられ、抗酒剤によって、もし少しでも飲んでしまったら、とんでもない吐き気と気分の悪さに襲われるので、酒を嫌悪するようになる、と書かれているが・・・
抗酒剤は、自主的に飲むことも、飲まないことも出来るし、そもそも、心底酒を嫌いにならず、と言うよりも、酒を飲みたいまま、酒を好きなままで、いくら嫌悪しようとも、無理が有り過ぎるような気がする。
私がやったのは《酒の悪口療法》、もっとそれらしく命名すれば、《アルコール嫌悪療法》だった。
薬剤を使わず、己の脳に、酒、飲酒、アルコールの害悪を毎日刷り込み、徹底的に嫌いになる。時間は掛かるが、己の脳内の、酒に関する情念を書き換えることに成功すると、酒そのものが欲しくなくなる。見るだけで吐き気を催すようになる。
催吐薬を用いて吐くのは、酒を飲んで即効で酔うのと同じで、ちょっとインスタント過ぎる感じがする。
そうではなくて、自分の心の中の、酒に対する思いを180度転換させたほうが良いに決まっている。つまり、《好き》を《嫌い》に、《飲みたい》を《飲みたくない》に。
《酒の悪口療法》はたまた《アルコール嫌悪療法》で、あなたも、酒を徹底的に嫌いになってみてはどうだろう?
因みに、その後の私だが、酒を嫌ってはいない。もちろん好きでもない。調味料として使うくらいの位置付けだ。つまり、酒はもはや私にとっては、飲み物ではない。醤油とか酢とか、そんな感じ。
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