最近、酒をやめたい人に向けて、断酒なんて簡単だよ!って、言えれば、いいのにな~なんて思うことがある。
ところが、そうは問屋が卸さない。アルコールに限らず、薬物もギャンブルも、一度依存してしまったら、それを捨てることは、困難を極めるわけで、足を洗おうとしても、生還する人は少ない。
酒をやめるには、それなりの心構えが必要だ。
人間の生活の中で、〇〇中と書く行動は、その〇〇に始まりと終わりがある。食事中、入浴中、就活中、散歩中、運動中、睡眠中・・・
これまで当ブログで、《断酒中》なる言葉を何気なく何度も使って来たけれど、考えて見れば、禁酒中はあっても、断酒中は無い。禁酒に終わりはあっても、断酒に終わりは無い。
禁酒と断酒が全く別物であることについては、これまで何度も記事にて主張して来た。表面上、酒を飲まないことは同じでも、心構えが全然違う。
言葉は言霊だ。
「禁酒しよう!」と口にして、酒をやめるのと、「断酒しよう!」と口にして酒をやめるのは、似ているけれど、違う。
禁酒は、取り敢えずであって、いつか中断するのが前提なので、断酒より取り組みやすいかもしれない。敷居が低い。断酒は、ずっと生きている限り続けるわけで、それなりの思い切りと心構えが必要だ。敷居は高い。
このような理由で、私は、《禁酒》と《断酒》に関しては、ずっと言葉に拘って来た。
どうせやるなら、中途半端な《禁酒》ではなくて、すっぱりと《断酒》のほうを選んだらどうだろうか。一番最初の踏ん切りをつけることにかなりの労力を求められるが、いざ始めてしまえば、これほど潔いことは無いのだ。
乗車したら、ずっと真っすぐに続く一本の線路を、そのままひた走るのが断酒で、線路は同じように真っすぐだが、一定の間隔で下車する駅が設置されているのが禁酒だ。駅が途中にあったほうが乗るときに気楽かもしれない。私も最初の頃は、何度も途中下車の誘惑に駆られた。
その度に、自分がやっているのは、禁酒ではないのだ、断酒なのだ!と、自分に言い聞かせた。
実際、慣れてしまえば、断酒列車はずっと乗ったままでいたほうが楽だ。悪魔の誘惑に負けて、途中下車してしまうと、飲んで体力を消耗し、再度乗車の為の自分の心を整えるのに、かなりの労力が必要になるから。
断酒を志しつつも、途中下車してしまった方もいらっしゃるだろう。断酒の列車は後から後から来るから、そこからまた乗車すれば良い。沢山の仲間が乗っていることだろうから、ワイワイガヤガヤと、楽しい断酒列車の旅をそこからまた始めよう。
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