早いもので、私の断酒も明日で、満5年となる。
次の日に断酒のきっかけとなる泥酔事件を起こすことなど露知らず、5年前の今日、私は大酒を飲んでいた。
もちろん、断酒などと言う言葉は、当時の私の頭の中には存在していない。
人生には、カチッと切り替わる瞬間がある。断酒は、「飲む」から「飲まない」への切り替えであり、それは丸で線路のポイント切り替えのようだ。
今から考えると、5年前の今日は、人生のポイント切り替えのほんの手前にいたのだ。
その日、具体的に何をしていたのかと言えば、仕事を終えて夕方から、当時行きつけの、近所の立ち飲みで、泡盛を飲んでいた。その店の泡盛は、度数が43度ある。
かなり出来上がった状態で帰宅し、更に家でも追加で酒を飲んでいた。
酔っ払って家族に意味不明な言葉を投げかけ、何を話したかも覚えておらず、気付けば、何時に寝たのかもわからない。
そんな生活を繰り返していたのだから、その日も、いつもの酒飲みの日常を過ごして終わったのだった。
人生とは不思議でおもしろいものだ、と思うのは、この日もただ単に飲んだくれて、良い気持ちで酔っぱらっていたのに、翌日の酒で、断酒を決意したこと。それが、今日まで続いたこと。
あっちとこっちで、全く違う世界の間に高い塀があって、それに穴を開けたか、乗り越えたかして、移動したんだな、と考えると、丸でパラレルワールドのようだ。
私たちのいる宇宙と、並行して存在している宇宙が沢山あって、そこには、今の自分とは違う生活をしている自分がいるそうだ。
今の世界では大酒飲みの自分が、別のパラレルワールドでは、全く酒なんぞ飲まない。
そんなことを考えていたら、自力でパラレルワールドを横断したような気持になって来た(笑)
最近断酒を始めた方。何度か断酒にチャレンジしている方。断酒を始めようかなと思っている方。
あなたも、きっと、酒飲みの自分が、酒を飲まない自分へと変わる。それは、一歩を踏み出すかどうか、たったそれだけのことである。
断酒のきっかけとなった泥酔事件の前日は、実に無防備に、能天気に大酒を飲んでいたものだと、そのことが何だか妙におかしくて、書いてみた。
そう言えば、この日に訪れた立ち飲みは、あれ以来丸5年間、一度も顔を出してない。断酒に慣れて来たら、つまみだけ食べに行こうと思っていたのだが、いつの間にかどうでもよくなってしまった。
酒のつまみって、酒を断って時間が経つと、大して食べたくもなくなるものなのかな。
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