長い年月、過剰な飲酒を続けると、アルコールによって肝臓がダメージを受ける。
結果、どうなるかと言えば、酒を飲み過ぎると、
アルコール性肝障害(アルコール性脂肪肝→アルコール性肝炎→アルコール性肝線維症→アルコール性肝硬変)
が引き起こされる。
アルコール性肝障害については、これまでに何度もブログで話題にして来た。アルコールと言えば、先ず肝臓が頭に浮かぶし、実際のところ、解毒を担う肝臓が、一番アルコールで傷つくからである。
更に、この肝障害によって、肝臓の機能が低下することにより、肝性脳症が発症することがあること。
これを、昨日の記事で書いた、Aさんからの切実なメールで、私は知った。
肝臓が弱ると、本来の解毒能力を発揮することが出来なくなり、アルコールばかりではなく、アンモニアの解毒も疎かになる。
すると、血中のアンモニア濃度が上昇し、これが脳に達し、肝性脳症を発症することがある。
厄介なことに、肝性脳症は、その症状が認知症と似ているため、医者でも誤診する場合が多いそうだ。
どんな症状が現れるか、「よくわかる肝臓の病気 疾肝啓発」と言うサイトに分かりやすく書いてある。
そこから引用させて頂くと・・・
Ⅰ
睡眠障害
状況に合わない過度な幸福感
だらしなく気にとめない態度
Ⅱ
時間、場所がわからなくなる
物の取り違え
異常行動
眠りに陥りがちでうとうとしている
医師の指示には一応従う
羽ばたき振戦
Ⅲ
興奮状態または意識混濁に幻覚などの状態を伴う反抗的態度
ほとんど眠っている
外的刺激で開眼しうるが、医師の指示に従わない、または従えない
羽ばたき振戦
Ⅳ
昏睡
痛み刺激に反応
Ⅴ
深いこん睡
痛み刺激に反応しない
Ⅰ~ Ⅴへと、その症状の深刻度が増し、最後は死に至る。
アルコールによって、複雑な化学工場の役割を果たしている肝臓がダメージを受けると、身体のあちこちに影響が及ぶ。
中でも、自分を自分として認識している脳がやられてしまうと言うのは、途轍もない恐怖である。
アルコール性認知症については、これまでに記事にしたことがあるが、今日取り上げた、肝性脳症については、私自身、勉強不足であった。
昨日、ご自分の病状についてメールを下さったAさんには、感謝すると共に、断酒の継続と、今の状態からの回復を、心からお祈りする。
酒と言うのは、ほんのいっ時、偽の幸福感を演出してくれるけれども、それを日々求めていると、やがて蓄積された害が、牙をむく。
酒は、何と厄介な飲み物なのだろう、とつくづく思う。
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