きっかけ(切っ掛け)
物事を始める手がかり。糸口。また、原因や動機。と辞書に書かれている。
酒を断とうと思ったきっかけは、宝石の原石のようなもの。磨けば磨くほど、中の宝石が姿を現して、輝きだすから。
私の断酒のきっかけは、5年前の、飲み過ぎによって家庭内で起こした事件。これは、当初我ながら情けない出来事であって、可能ならば家族にも忘れてほしいし、自分でも、永遠の闇に葬り去りたいと思っていた。
ところが、このきっかけは、実は私にとっては、とてもとても価値のある、そんじょそこらでは手に入らない、磨けば磨くほど光を放つ、断酒の宝石だったのだ。
今酒をやめているか、やめようとは思いつつ飲んでしまっているか、一度はやめていたけれど又飲んでしまったか、何れかのスタンスのあなたも、酒を断ちたいと思った時のきっかけがあるはずだ。
それを今心の真ん中に持ってきて、よくよく眺めて観てほしい。
ゴシゴシとこすって、それがどんなものか、もう一度とっくりと観察してほしい。
きっと、自分の断酒の原点に立ち返ることが出来るだろう。
ただこれ、毎日磨いていないと、すぐに曇ってしまい、輝きが鈍くなり、宝石が原石に戻ってしまう。そうなると、せっかく続けて来た一日断酒が途切れてしまうことになるかもしれない。
きっかけは、断酒の宝石のようでもあり、また、占い師が覗き込む水晶球のようでもある。両手をかざした透明の水晶球には、飲んだくれ時代の自分が映っている。
思い出したくはない過去かもしれないが、自分だけの宝物なのだ。これの価値を理解してくれるのは断酒仲間だけだろう。
オフ会でいつも盛り上がるのは、参加した人がひとりずつ話す、断酒のきっかけとなった体験である。それを話す時、みなさん、実に活き活きとしている。聴く側の人も、耳がダンボになっている(笑)
近々、東京オフ会があるので、参加者の方の、色んな断酒の宝石に触れることが出来るのを、とっても楽しみにしている。
そうそう、東京オフ会と言えば、今日の夕方、昨年の大阪オフ会にも出て下さって、今回の東京オフ会にも参加予定の方に、約9か月ぶりにお会いした。
ちょっとした用があって、ほんの少し立ち話をしただけだったのだが、その方はとっても元気そうで、満面の笑みを湛えておられた。
大阪で、数時間話しただけで、その後はメールのやり取りくらいだったのに、会えば一瞬でお互いを理解できる、そんな断酒仲間は、素晴らしいな。
過去に酒を過剰に飲んで失敗をしたけれど、それがあったからこそ、こうして酒を断った仲間に出会い、交流することが出来るのだなぁ、としみじみ断酒の良さを思った次第。
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