身近な知り合いで、断酒を勧めたい人がいる。
私にも、そんな知り合いが何人かいる。
昨日のオフ会でも、そんな話が出た。
しかし、他人に断酒させることは出来ない。
アレン・カーの「禁酒セラピー」にも書いてある。
過去に、他人に断酒を勧めた経験のある私もそのとおりと思う。
自分で気付く人と、どんなことがあっても気付かず飲み続ける人と、一体どこに差があるのか、分からない。
私自身が、何度も気付くきっかけとなる問題を起こして来たのにも関わらず、30年以上も飲み続けたからである。
自分が勢いよく飲んでいた頃、もし誰かに、
「君の飲酒には問題がある。酒を断ったほうが良い」
と、教え諭されたとして、その話に素直に耳を傾けただろうか。
先ず、余計なお世話!と反発して、腹を立て、更に飲み続けたに違いない。
けれども、もし、あの頃の自分の飲み仲間、或いは、飲んだくれの先輩の誰かが、ちょうど今の私のように、すっぱりと酒を断ち、酒なし生活を颯爽と送っていたとしたら、どうだったろうか。
人と違ったことをする人に興味があり、その人は何故そうなのか、考えるのが好きな私は、その人を良く観察し、酒を断つことの意義を発見したかもしれない。
尤も、31年間の飲酒生活の中で、実際には、そんな人はひとりも存在しなかったが。
このことに思い至った時、飲んだくれている知り合いに、断酒した自分を見せ付けることならば、出来ることに気付いた。
もちろん、わざと見せ付けることはない。ただ普通に酒を飲まない生活を送るだけで良い。
何かのきっかけで、元飲んだくれの断酒生活が、現役の飲んだくれの目に入ったならば、ひょっとしたら、その人の気付きの一因になるかもしれない。飽くまでも、「ひょっとしたら」であるが、教え諭すよりは、効果的だろう。
自分の同じかそれ以上に飲んでた人が、酒をやめただと!?。
あれぇ?!酒を飲んでもいないのに、何だか、とっても楽しそうだな。
最近、全然二日酔いもないし、体調ばっちりで、仕事もバリバリこなしてるって。
ん~、でも、酒をやめて、良く生きているよなぁ~。
本当に、酒を飲んでいないのかな?今度、飲みに誘って、確認してみよう。
このくらい、考える人ならば、身近な知り合いが断酒したことで、何か気付きが得られるかもしれない。
これまで私がオフ会を通して、実際に多くの断酒erに会った経験から、はっきりと言えることは、
「酒を断ったアル中、飲まないアル中には、底力がある。」
と、このことである。
飲んだくれ時代の過去を認識することにより、しっかりと踏み固め、それを土台として、今を生きているからだろう。
なので、
「飲まないアル中の底力を見せたる!」
くらいの勢いで生活しても、おもしろいかも。
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