ちょうど二年前の今の時期、私の父が他界した。
その四年前に、突然の火災で焼死してしまった母に比べれば、安らかな死だった。
二十歳前に上京した私には、田舎に両親が健在であることが当たり前であり、いつでも帰省すれば温かく迎えてくれたものだった。
今ではそれも、懐かしい思い出になってしまった。
ところで、父の葬儀で田舎へ向かったときのブログ記事を探してみた。
葬儀と言えば、日本では仏教式が主流だろう。
私の実家も仏教で、宗派は浄土真宗。門徒宗とも言う。
その浄土真宗の教えの中に《厭離穢土欣求浄土(おんりえどごんぐじょうど)》がある。
意味は、この穢れて苦悩苦痛の多い娑婆を、厭い離れて、阿弥陀如来のおわす平和な極楽浄土へ行くことを心から願うと言うことらしい。
「南無阿弥陀仏(なむあみだぶつ)」
こう唱えて、阿弥陀仏に縋れば、どんな凡夫でも浄土へ行けるそうな。
浄土真宗の開祖は、親鸞。
キリストの教えと親鸞の教えは似ているなぁ~と思うことが度々ある。
悪人正機説などその最たるもので、親鸞の書いた歎異抄の、
「善人なおもて往生をとぐ、いはんや悪人をや」
は、キリストの説く福音、
「わたしが来たのは、正しい人を招くためではなく、罪人を招くためである。」(マタイ9:13)
にそっくりだ。
さて、今日の記事タイトルの「厭離飲酒欣求断酒(おんりいんしゅごんぐだんしゅ)」。
自分を地獄に落とした《飲酒》なる行為を厭い、そこから離れることを冀い、スッキリ爽やかに、明るく平和に生活出来る《断酒》を心の底から求める。
この《飲酒》行為だが、私たちの住む日本では、どうしてここまで野放しなのだろうか。
テレビを見ない私だが、youtube動画を見ていると、ここのところ目に付くのが、酒のCMである。
ビールやら酎ハイやらをうまそうに飲んでいる。商品のネーミングにも工夫を凝らし、更に蒸し暑い日に飲むとすっきりうまいぞ!みたいな映像とセリフで決めている。
映像は綺麗だし、出演しているタレントは若くて元気だし、うまそうに飲んでいるし、商品は泡立ちやらシュワシュワ感やらを強調して映されているし・・・
酒を断って間もない人には、刺激が強すぎると感じている。外国のように、酒類のCMにはもっと規制をしてもらいたいものだ。
話は変わるけれど、死後、浄土真宗では極楽浄土に、キリスト教では天国に行けるようだが、あちらにも酒はあるのかしらと、心配している御仁もおられるのだろうか(笑)
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