昨日は娘が、今日は息子が、ブログのネタを提供してくれた。
「アルコール依存症ってさ、病気として治療が可能だと思ってたけど、そうじゃないんだね!」
息子本人は、酒を飲めない体質で、酒の味も知らないし、酔いとはどんなものなのかも、本の知識でしか知らない。
なので、色々な薬物の依存症を学んでいる中で、教科書には、診断や治療法が書いてあり、字義通りに受け取ると、アルコール依存症も治療で完治するのかと思ったそうだ。
その教科書とは、どのような内容なのか興味があったので、使っているものを見せてもらった。依存症を発する薬物の分類、症状、診断、治療法などが理路整然と書かれている。
その[アルコール依存症の治療」の記述には、このように書いてある。(下記青字)
離脱症状にはベンゾジアゼピン系抗不安薬を用いる。振戦、せん妄の精神症状には抗
精神病薬を投与する。栄養管理と補液にも留意する。アルコール依存に対して、禁酒の継続が困難な場合は酒量抑制薬(ジスルフィラム、シアナミド)を用いる。
医者に行けば、アルコール依存症の症状に対する薬が処方され、辛さが和らぎ、相応の期間を経れば、治癒するのではと、捉えてしまっても、不思議ではない。
アルコール依存症に関しては、父親の私を見て育ったのと、私が断酒してから学んだことを息子に伝えて来たので、今回の教科書の記述について、首を傾げたのだろう。
改めて、アルコール依存症は回復はするけれど、治癒はしないことを、息子に告げた。
「そうかあ。病原菌がはっきりしている病なら、それを叩けば治るのにね。水虫なら真菌だし、梅毒ならば梅毒トレポネーマだし」
アルコール依存症は、何かの病原菌が体内に侵入して発症する病ではない。
自分の身体と心が、薬物アルコールを求めて已まないのだ。そこが、厄介なところでもある。
私は、かつて読んだ本で、なだいなだ先生が書かれていたのと同じ意見で、「アルコール依存症」よりも「アル中」の方が、よりこの病に相応しいと思っている。
余談だが、息子と話していて、、オヤジはかつて薬物(アルコール)に依存し、その息子は薬物(薬学)を学んでいるのが、面白いことだと感じた。
元飲んだくれのオヤジが更生してから7年が過ぎ、子供たちが酒を避け、更にアルコール依存症に関心を持ってくれていることに、喜びを感ずる。
若者は、トラブルの元凶にしかならぬ酒など、自分の人生からシャットアウトして生きるのが最善である。
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