冷え込んだ一日だった。良く晴れて、雲一つない冬の空だった。
雨らしい雨が降ったのはいつだったか。ここのところ、地面が濡れていた記憶がない。
この低温、乾燥の気候が、新型コロナウィルスの伝播・増殖にはあまりにも好条件のため、北半球の国々ではまだまだ感染が拡大している。
我が国でも、相変わらず東京都のみならず全国で、新型コロナウィルス感染症の陽性判明者が増え続けている。
この新型コロナウィルス感染症だが、軽症の人が一気に重症化して亡くなってしまうことについての記事を読んだ。
ハッピー・ハイポキシア(幸せな低酸素症)
初めて聞いたが、これは、亡くなる最後の最後まで、その人の肺の状態が重症化していることが分からない状態のことだそうだ。
新型コロナウィルスの感染によって、肺の機能が少しずつ落ちて来ているのに、その変化がとてもゆっくりしているので、呼吸が出来ないくらい血中酸素濃度が低くなっても、苦しさを感じないと言うことだ。
アル中も、重症化して死んでゆく人は、これに似ていると思った。
ハッピー・アルコホリック(幸せなアル中)
アル中(アルコール依存症)は、感染症ではないが、二六時中アルコールを身体に入れ続けていないと生きていられぬ厄介な病だ。
そのアルコールは、酒として売られており、大人であれば誰でも好きなだけ買い、飲むことが出来る。
最初に手を出した酒は、量的に少ないものでも、日々飲んでいる内にその量は徐々に増えて行き、心身が蝕まれ、最後は生活がアルコールに支配されてしまい、死に至る。
新型コロナウィルス感染症が軽症状態から一気に重症化に至る時間軸に比べると、このアルコールによる軽症状態から重症化への変化は、かなり長い。人によるが、数年から数十年の時間軸だと思われる。
ハッピー・ハイポキシアの医学記事を読んで思ったのは、アル中は、人間としての質が少しずつ落ちて来ているのに、その変化がとてもゆっくりしているので、生きていられないほど生活の質が低くなっても、本人は苦しさを感じないのかもしれないと。
最後の最後まで酒をやめられずに死んでゆく人は、ハッピー・ハイポキシアの状態で亡くなって行く人に、ある意味似ているような気がした。
私も、8年前のあの時に自分の置かれている状態について、ぎくりとし、はたと気づかなければ、そのまま飲み続け、ハッピー・アルコホリックに陥っていたかも知れぬ。
アル中からの脱出は、本人が自分の状態を異常と認めるかどうか、この一点に懸かっている。
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