１月１５日と言えば、一昔前までは、成人の日だった。
いつまでだったかと調べてみたら、１９９９年（平成１１年）までだった。
法律が改正され、その翌年からは、１月の第２月曜日になった。
私が子供の頃の昔から、成人式と言えば、それまで子ども扱いされて来た人たちが、大人としての第一歩を認められる、厳かな儀式の日。と、もう一つ、昔も今も変わらぬ、一部のバカな連中の、酒を飲んでの大騒ぎする日。
成人になったら、酒を飲んで良いこと。これは、法的にそうなので、若者は堂々と酒を飲み、大人になったことをアピールしたがる。そしてもう子供ではないぞ、酒を飲めるんだぞ！と、飲んで酔ってバカ騒ぎをするのだろう。
成人の条件は、この世に生まれて、２０年生きて来たこと。たったこれだけ。たったこれだけで、薬物アルコール入りの飲料を、正々堂々と、誰に憚ることなく、どれだけでも飲むことが出来る。
私が成人になった、遥か昔を思い出してみた。
確か、私は酒が嫌いだった。二十歳になった頃、仕事上の付き合いで、仕方なく酒を飲んでいた記憶がある。
それが、２０代のいつの頃からか、好んで酒を飲むようになってしまった。きっかけと言うよりも、嫌いではあるものの、飲んでいる内に、酒に酔うことに慣れ、好きになってしまったのだろう。
成人を迎えて、意識することは何だろうか。選挙に行けるとか、悪いことをしたら実名で報道されるとか、の前に、酒を飲めることではないだろうか。
もちろん、成人を迎えたとて、体質的に飲めないから飲まない人、酒の味が嫌いだから飲まない人もいる。けれども多くの人は、成人を迎えてから酒を飲むようになるはずだ。
私は子供の頃、親に、大人になったら、付き合いで酒を飲むのが当たり前だと教えられて来た。酒の持つ有害性や、酔うことの危険性など、全く聞いたことが無かった。ただひたすらに、酒は大人が当たり前に飲むもの、大人になったら付き合いで飲まねばならぬもの、と教え込まれた。
今でも、大人たちが成人になった若者に教え込む、酒に関する意識に関しては、全く以って変わっていないのではないだろうか。
本当のところは、酒に関して、タバコと同じように、害毒であることの教育が必要なのに、何も成されていない。
酒で潤っている業界があり、酒が売れなくなると大いに困るので、酒に関しては殆どの情報がオブラートにくるまれて、ぼやけている。
酒の真実を見極め、子供にきちんと教えてあげること。それが親の責務である。
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