私も、あなたも、自分だけの人生を生きている。
この命を誰かに代わってもらうという事は出来ない。呼吸し、食べ、動き、寝て、排泄し、人間としての営みを死ぬまで続ける。
自主的に行動出来る自分がいるからこそ、これは、私の人生だと当たり前のように感ずる。
けれども、私の人生を考えてみると・・・
酒を挟んで、二人の自分が立つ。
酩酊の彼方へ行ってしまう自分。（過去）
素面の此方にしっかり立つ自分。（現在）
過去と現在の自分が、対峙している。近頃、そんな気分を味わうことがある。過去、酒は自分にとって無くてはならない、とても大事な飲み物だった。現在、酒は自分にとって無条件に禁忌である。
酒を薬の一種として捉えてみれば、そこには矢張り、適量と言うものがあるはずだ。
「過ぎたるは猶及ばざるが如し」と言うが、何にしても、適量をオーバーすると、寧ろ身体には害を及ぼす。
運動が良いからと、１日に１００㎞走ったら（走れないが！）、翌日は動けない。野菜が身体に良いからと、三食野菜だけでは、三日と身体が持たない（持つ人もいるのかな）。そんな感じで、酒以外の「過ぎたる」は、身体の方からそれを拒否してくるだろう。運動ならば、疲労困憊して、それ以上動けない。食べ物ならば、もう食べたくないから、食べない。
ところが、酒はどうだろうか。身体に良いものとして、大量に摂取しても、これが、「過ぎたるは～」の諺のように、感ずるかどうか。飲めば飲むほど、もっと、もっと、と薬物に侵襲された脳が命令するのだ。こうなると、最早自分の脳ではない。酒に乗っ取られた脳である。
つまり、いつの間にか脳がハイジャックされてしまい、人生をあらぬ方向へ転換させられてしまうのだ。そもそも、自分が向かっていた道すら忘れてしまい、酒（アルコール）が示す方向指示器を信用する生き方を選ぶようになってしまう。
大方、この酒（アルコール）というハイジャック犯に乗っ取られた人の行動パターンは同じである。ひたすら酒を求めて這いずり回るのだ。犯人は特定出来ているのに、逮捕したり、追い出したりすることが出来ない。そこに、このハイジャック犯の恐ろしさがある。
本人が、自分の脳が乗っ取られていることに気付くかどうかが、コントロールを取り戻すことが出来るかどうかの、最大で一番重要で、そして唯一のポイントである。当事者がやめようと決意すれば、そこから自分の人生に戻る一歩が始まる。
酒のやめ方は、人それぞれである。いつも私がブログに書いているように、酒を嫌うと言うのもひとつだろうし、徳川夢声氏のように、自宅に酒を並べて置き、いつでも俺は飲めるけど飲まないんだぞ！と言うのもひとつだろう。
何れにしろ、問題飲酒者は、脳を酒（アルコール）にハイジャックされているのだ。先ずは、断つことによって、このハイジャック犯を追い出し、元の自分に人生のコントロールを取り戻さねばならない。（本当のところは、追い出すことは不可能で、大人しくさせて、一生コントロールしつつ同居が必要ではあるが・・・）
今年（２０１４年）の７月に起きた西鉄のバスジャック事件は、運転手がＳＯＳ信号の発信と共に、「ＳＯＳ １１０番へ」と言う緊急アラームを掲示したことにより、スムーズに解決した。
酒（アルコール）にハイジャックされた脳に気付いたら、すぐにＳＯＳを自分で出して、家族や自助の会や医療機関などに助けを求めるなど、自ら早めに行動すれば、自分の人生をとんでもない方向へ持って行かれずに済むだろう。
ラスト・・・昨日の写真の続きを・・・
フキバッタの交尾？とっても仲良しに見えた。どっちが♂どっちが♀なんだろう？って当然上にいるのが♂か・・・♀のほうが一回りデカイな（笑）
白いコスモス。
民家の軒先にいた猫。とっても暑い日だったけれど、ちゃんと一番涼しいところを知っているんだね。毛並みの良い、とっても綺麗な猫だった。
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