『私と小鳥と鈴と
私が両手をひろげても、
お空はちっとも飛べないが、
飛べる小鳥は私のように、
地面を速くは走れない。
私が体をゆすっても、
きれいな音は出ないけど、
あの鳴る鈴は私のように、
たくさんな唄は知らないよ。
鈴と、小鳥と、それから私、
みんなちがって、みんないい。』
金子みすずという詩人の有名な詩だ。みなさんも御存じだろう。私は、この詩がとっても好きだ。
例えば、世の中では、なんでもかんでも早さ・速さを求めている。早い・速いことが何よりも優先するような風潮だ。
仕事、昇進、マラソン、新幹線。
それと、楽しい・嬉しい
いつだって明るく笑顔でいたほう良いに決まっているが、ときに悲しいことも苦しいこともある。それが人間だ。悲しい時は悲しみをじっくり悲しみ、苦しい時は苦しみをじっくり苦しむことだって必要なことなんだと思う。
禍福は糾える縄の如し、と言う。
早い・速いほうが良い、楽しい・嬉しいほうが良い、と言うのは、いつの間にか、世間から押し付けられた優先順位であり、感情だろうと思う。
速く走る、早く出世する、速い乗り物で早く到着する。早く速くはやく。
遅いことは良くないのか?遅いことは悪いのか? テストにしても、100点取れる人もいれば、10点の人だっている。100m走るのだって、10秒台の人もいれば、1分かかる人もいるのだ。
酒も、組織の飲み会では、集団で同じ飲み物を持って、乾杯したりして、横並び意識が強い。飲まない人の肩身が狭かったりする。
みんな違ってみんないい。
たった26歳の若さで夭折した金子みすずと言う詩人は、なんて素晴らしい言葉を残してくれたのだろう。
みんな同じでは、つまらないし、《欲しがりません勝つまでは》の頃のような、ヘンな世の中になってしまう。
断酒のきっかけや方法だって、「みんな違ってみんないい」のだ。酒を断って、個性を大事に、生きていこう。
私は、のんびりと、ゆっくりと、自分のペースを楽しむ。比べない。競わない。
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