天台宗大阿闍梨の酒井雄哉さんをご存じだろうか。
千日回峰行を2度も満行されている。
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千日回峰行は7年間かけて行なわれます。1年目から3年目までは、1日に30キロの行程を毎年100日間行じます。定められた礼拝の場所は260箇所以上もあります。4年目と5年目は、同じく30キロをそれぞれ200日。ここまでの700日を満じて、9日間の断食・断水・不眠・不臥の“堂入り”に入り、不動真言を唱えつづけます。
6年目は、これまでの行程に京都の赤山禅院への往復が加わり、1日約60キロの行程を100日。7年目は200日を巡ります。前半の100日間は“京都大廻り”と呼ばれ、比叡山山中の他、赤山禅院から京都市内を巡礼し、全行程は84キロにもおよびます。最後の100日間は、もとどおり比叡山山中30キロをめぐり満行となるものです。
(天台宗のホームページより)
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私が読んだ本は、大阿闍梨が2013年9月23日に逝去される、その月の上旬にインタビュー形式によって書かれたものである。
『この世に命を授かりもうして(酒井雄哉 著/幻冬舎ルネッサンス新書)』
若くして奥さんを自殺で亡くし、職を転々として、40歳で得度、その後は仏道に邁進された人生が、この本の中で惜しみなく淡々と語られている。晩年、頭頸部の癌で大手術を受けるも、生還され、癌の再発により亡くなられた。
中でも、《六、「苦」を「楽」にする知恵》と言う章で、酒井大阿闍梨の考えが述べられている個所が、私の目を惹いた。
《僕は「苦」という字を「楽」という字に取り換えちゃうの。どんな「苦」が来ても、この中にも「楽」がある、って考える。「こういう風にしたら楽しくなるのと違うか」って考えればいいんだよ。》
どうだろうか。私も、この点だけは、大阿闍梨に遥かに及ばねど、酒断ちの「苦」を、どうしたら「楽」に置き換えることが出来るのか、日々考え、実行してきた。
千日断酒ブログを書き続けてみようと言う目標も、この千日回峰行からヒントを得た。
が、酒を断つことなど、この千日回峰行の中で行われる9日間の断食・断水・不眠・不臥の堂入りの事を考えたら、丸でどうと言うこともないではないか。
酒井大阿闍梨は、この本の中で、頻りに”縁”について語っておられるが、そう言えば私も、2014年11月19日『酒さえ飲まなければ...(断酒1年250日目)』と言う記事で、下のように酒井大阿闍梨の言葉を引用していた。
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ところで、高倉健さんの、酒井雄哉大阿闍梨から送られたという座右の銘
『往く道は精進にして、忍びて終わり悔いなし』
素晴らし過ぎて、私には遥かに遠い目標だけれども、是非ともこの言葉のように生きたいし、逝きたいと思った。
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この本は、たまたま、図書館に別の本を返しに行ったら、「本日返却された本」のコーナーに置いてあって、私の目に飛び込んで来た。昨日借りて、今日読み終えてしまった。
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