酒とは実に妙な飲み物だ。
毎日飲めるのが当たり前の生活から、ある日を境に、全く飲まない生活に切り替えたとする。そのある日とは、断酒を決意した日だが。
でも、やめたのに飲みたい。しばらくはこれに悩まされる。
やめたのに飲みたい、って、これ、無い物ねだりじゃないかな?と、ふと思って、ネット検索してみたら、興味深い質問と回答を見つけた。
Yahoo知恵袋に、
「ないものねだりする3才児にどう対応したらいいのでしょう。」
との質問があった。
「例えば早朝、家にないヨーグルトを食べたい、買ってと泣きわめく。 今日の月が満月だからと(実際は満月ではない)、だんごが食べたいと泣きわめく。」と質問の文章は続いて行く。
私は、断酒初期のしつこい飲酒欲求の本質は、これだと思った。
やめたけど飲みたい。でも、やめたのだから、飲酒欲求がゼロになることを望む。これは、上記Yahoo知恵袋の、ないものねだりする3才児と変わらない。
私のみすけは今、ほぼ飲酒欲求は消滅しているし、ブログに集う、断酒の期間が2~3年を越える断酒仲間でも、同じように飲酒欲求には悩まされていない方も多い。でも、こればかりは、経過は、似たような人、全く違う人、人それぞれなんだろうな、きっと。
断酒後の飲酒欲求については、消える人、あっても気にしない人、あるけれど理性で抑えている人など、様々なのだと思う。ある一定の期間が経てば、消滅するとか、気にならなくなるとは限らない。私の場合は、我流の「酒を大嫌いになる方法=酒の悪口療法」が功を奏して、酒を思うと吐き気がするようになったけれども。
酒を断った人は、しばらくは飲酒欲求が途切れることはない。これは仕方のないこと。何故ならば、アルコール依存症とは、そういう病であるから。この状態からどうしたら逃れることが出来るか、ばかり考えず、正々堂々と立ち向かうしか無い。
飲酒欲求が消えようと、そのままであろうと、断酒を決めたのが自分であれば、飲まない生活を淡々と送ること、これしか無い。
飲まないと決めた酒は、自分の生活の中にもう存在しないのである。それを欲しがるのは、無いものねだりだと心得るべし。
冒頭のYahoo知恵袋の質問をちょいと書き換えると、
「ないものねだりするアル中にどう対応したらいいのでしょう。」
になるかな。
「例えば夕方、飲まないと決めた酒を飲みたい、買ってと泣きわめく。今日は嫌なことがあったからと(実際は大したことではない)、酒が飲みたいと泣きわめく。」
と、質問内容は続くのだろう。
アル中の大人も、3才児と変わらないな、と考えさせられたのは、冒頭のYahoo知恵袋の質問に対して、ベストアンサーに選ばれた回答の中に、どうしたら良いかのヒントが散りばめられているからである。興味のある方は、読んでみてほしい。思わずクスッと微笑んでしまうかも。
そう言えば、我が家の子供が小さい頃、わがままや無い物ねだりして親を困らせた時、似たような対応をしていたな~と、思い出した。
3年前、おやじが無い物ねだりに陥って、逆に子供に励まされたりしていた。アル中は酒をやめても、永遠に子供なのかもしれないな。
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