「臭い物に蓋をする(くさいものにふたをする)」
悪臭の根本原因を放置したまま、臭いが出て来ないように、きっちり蓋をしてしまうこと。
転じて、都合の悪いことを隠そうとすること。
アル中は、酒でフタをされてしまった人生。酒のフタは、ガチガチにキツく締められて、錆びついていて、簡単には取れない。自分の中のあらゆる可能性が、酒のフタで閉じ込められ、腐る。断酒は、この酒のフタを取り去る行為だ。完全に外すまで時間はかかるが、少しでもこじ開ければ、可能性が輝きだす。
— 断酒男爵 (@anomiyakun) 2018年4月16日
尋常でない飲酒は、酒でもって自分の中の臭い物に蓋をしていること。
嘆き、悲しみ、怒り、不安、イライラ、孤独、その他ネガティブな感情にフタをするために、酒を飲む。
酒を飲めば、いっとき、落ち込んでいた心が、ぐんぐんと加速し、空へ舞いあがる(ような気がする)が、長続きせず、すぐに落下する。
恐ろしいことに、飲めば飲むほど、本来その人が持っている、もろもろの可能性が、酒によって蓋をされてしまい、腐敗する。
私もそうだったし、これまで出会った断酒仲間もそう。飲んだくれ時代は、生活の、人生の第一優先が、酒。こんなことでは、自分の中にあるどんな良いものも、種のままで発芽しない。
アル中は、人生そのものに、酒のフタがされてしまい、アルコール摂取以外のことが出来なくなっている。こんな風に例えて考えてみると、酒に依存してしまう人生の恐ろしさが良く分かる。
しかも、飲み続ける期間が長くなるほど、アルコールの量が増えて行き、酒のフタは強力に締めこまれ、容易なことでは取り去ることが出来ない。
断酒はその蓋をこじ開ける。すぐには開栓出来ないけれど、段々と緩んで来る。
フタが回って、少しでも新鮮な空気が入ってくれば、閉じ込められていた可能性が飛び出して、輝き出す。
最初の頃は、飲みたい気持ちと、やめなきゃならない気持ちがせめぎ合い、一体どちらの自分が本当なのだろうと迷ってしまう。それでもやめ続けていれば、それまで酒で閉じ込めらていた自分の中の可能性の種が発芽して来る。
ここで注意しなければいけないのは、酒が自分の人生のフタになってしまったのは、飽くまでも、自分がいけないのであって、他人に責任を被せてはならない。
だから、断酒は自分で決めて、自分で実践するしかないのだ。但し、辛ければ、仲間が沢山いるし、医者へ行って医療の助けを受けることも出来る。
断酒して、ガチガチに固まってしまった酒の蓋を取り去れば、中からそれまで閉じ込められていた色んなものが飛び出して来て、自分でもびっくりすることだろう。
*広告
↓↓↓※コメント欄は、承認制にしています。すぐには反映されませんが、必ず、読んで承認しますので、お待ち下さい<(.".)>
(まことに勝手ながら、コメント内容によっては、承認の前に、削除することもあります)