某芸能人の酒による失態で、世間は上を下への大騒ぎだ。
報道を見ていると、やらかした人への非難と、この人がアルコール依存症かどうかの、先輩面した(医者でもない)タレントたちの《ド素人確定診断》と、所属するグループのメンバーのことばかり。
誤った飲み方をすると、依存性が増し、病的な飲み方になり、精神に異常を来たす飲み物=酒についての議論は全くと言ってよいほど無い。
誰もがこれだけ手軽に買えて、好きなだけ飲むことの出来る酒なる飲料が原因で、社会的には天文学的数値の損失が出ている。が、そのことは、表面に浮かび上がらない。
酒の飲料としての危険性は、二十歳まで飲んではいけない、との未成年者飲酒禁止法ぐらいにしか法的には反映されておらず、後は規制もなく、野放図である。
大騒ぎの対象になっているのは、酒そのものではなく、酒を飲んでやらかした人間と、それを取り巻く人間模様だけである。
短時間に大量に飲酒すれば、急性アルコール中毒で死に至るし、長期に渡って過剰な飲酒をすれば、緩慢な自殺と言われるアルコール依存症になる。また、酔った状態で車を運転し、事故を起こして他人を死に追いやる、殺人も起こる。
これら酒の負の面は、誰もが知っている事実である。
だが、これら酒のマイナス面は、巧妙に隠されている。
世の中の酒のイメージは、死に至る飲み物ではない。
では、世間一般では、酒とはどんな飲み物なのか?
街を歩いて見ると分かる。テレビのCMを見ると分かる。酒のポスターやCMで、タレントが満面の笑みでグラスを持っているだろう。あれだ。あの表情が、世の中の酒に対する、作られたイメージなのだ。
この飲み物=酒によって、一体どれだけの数の人命が失われたのか、一体どれだけの数の人が苦しんでいるのか、それを考えてみると、飲み方を誤った人が悪いと言うだけで済ませてしまって良いものかどうか分かるだろう。
私は、断酒後に酒の真実を知ったお陰で、酒を飲まないでいる生活が、如何に理に適っているのか、実感している。
なので、世の中の酒に関するドタバタ劇を見る度に、何とも遣り切れない思いに駆られる。
多くの飲酒の問題は、断酒によって解決できる。
うまく酒を飲めない人に、ちゃんと飲めと諭すことは無意味だし、うまく酒を飲めない人が、酒を断たずに、節酒・減酒などで対応しようとすることも無意味なのである。
酒を造るなとか、酒を売るなとか言っているのではない。
飲酒に問題を抱えている人は、酒を飲むな!と言っているのである。
飲酒問題の解決方法は断酒しかない。
断酒ほどシンプルな飲酒問題の解決方法は他にない。
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