今日は家族が皆出かけてしまい、午前中は、私一人。
私は滅多にリビングのテレビを見ないのだが、昨日借りてきた映画を、大音響で楽しんだ。近くのレンタルショップで、旧作だと7泊8日で、たったの105円!だったので。
ずっと観たいと思っていた、ニコラス・ケイジの『リービング・ラスベガス』。1995年の作品だ。1995年といえば、この頃の私は、仕事が忙しくて、酒を飲む暇はあっても、映画を観る暇は無かった。
ひたすらに切ない恋の物語だった。原作者の作家ジョン・オブライエンという人は、この作品の映画化決定後に自殺してしまったという。
アルコール依存症のベン(ニコラス・ケイジ)と娼婦のセーラ(エリザベス・シュー)。舞台はラスベガス。
ベンは、華やかな街へ、酒に溺れて死ぬためにだけ来たのに、そこで魅力的な女性セーラに出会ってしまい、束の間の同棲。
あまり詳しく書くと、まだ観賞していない人に怒られてしまうので、この辺にしておくが。。。ひとつだけ、印象的なシーンを。。。一度だけ、セーラがベンに、「医者に診てもらって」と言う。その時のベンの表情が、胸を打つ。
まー、ここで、「うん分かった、医者へ行くよ」なんてことになるわけはないのだが。
映画の始まりから終わりまで、一体酒を飲むシーンがいくつ入っているのか。もちろん演技であり、色のついた水をあたかも酒のように飲んでいるのは分かっているが、主人公が酒をがぶ飲みするたびに、かつて飲んだ酒の味が鮮明に蘇り、胃から喉へ逆流するような妙な感じを覚えた。ベンががぶ飲みする酒は、アルコール度数の強いものばかりだ。
ひとつだけ、と言っておきながら、もう一つ。。。
酒とは関係ないが、米(ライス)を食べるシーンがあるのだが、普通に箸を持って使っていた。アメリカの人はナイフとフォークとスプーンを使うだけかと思っていたので、意外だった。
この映画の主人公には、酒をやめようという考えはない。ひたすら飲み続ける。ラストは悲しいが、こんな死に方もありか。。。
暗く美しいラブ・ストーリーだった。
映画の話はここで終わり、昨年の今日を振り返ってみると。。。
一日動けず、映画の寅さんのように、反省の一日だった。断酒を決意したのが、冷たい床で目覚め、かみさんに泥酔時の一部始終を聞いた時。但し、この日は、日がな一日宿酔いの苦しみに耐えていただけだった。
断酒の苦しみは、翌日から始まる。
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