先日当ブログに登場した「酒」だが、まだ言いたいことがあるそうなので、今日は、酒断ち２年を経て３年目を迎えた《のみすけ》と《酒》とで、２度目の対話をしてみた。
のみすけ：「やあ、酒くん、こんにちは。」
酒くん：「こんちは！」
の：「君とはずっと仲良しだったのに、２年前に絶交したままだったね。」
酒：「そうそ。あの日は、突然だったね。驚いたよ。」
の：「オレは気付いたんだ。酒くんと友達になれる人と、知り合わないほうがいい人と、人間には二つのタイプがあるってこと」
酒：「気付くの遅すぎだよ（笑）」
の：「てへ！」
酒：「僕だって、せっかく飲んでもらっても、吐かれたらアレレって思うし、酔っ払って自動車を運転して、事故なんか起こされたら、たまんないもん」
の：「そうだよねー」
酒：「それにね、いくら僕のこと好きだからって、毎日毎日飲んでばかりで、依存症になってまで、飲んでほしくないよ」
の：「でも、酒って、オレみたいな人間には、そう簡単にやめられないんだよ」
酒：「酒が悪いんじゃなくて、飲み方が悪いんだよ、本当は。だから、身体のあっちこっちが病気になるまで飲んじゃうんだよね」
の：「そうそう。そのとおり！って、最近やっと分かったよ」
酒：「え？最近？じゃ、やっと分かる前は、どんな風に考えてたの？」
の：「ん～。なんでもかんでも、酒が悪い！酒なんか世の中から消えちゃえ！って」
酒：「わ！ひどいな、それ。僕を抹殺したかったわけだね」
の：「ま、そゆことになるね（笑）」
酒：「今は？」
の：「酒のことをちゃんと分かっている人が、節度を持って飲むならいいと思うよ」
酒：「僕って、実はそう単純な飲み物じゃないんだよね。学校できちんと教育したほうがいいのにね」
の：「タバコは、禁煙の教育が確かあるみたいだけど、飲酒の危険性の教育ってないね」
酒：「え！ないの！」
の：「ないよ」
酒：「じゃ、子供たちは二十歳になって、いきなりアルコールの洗礼を受けるわけ？」
の：「そうなるね。オレもそうだった」
酒：「いきなり何も知らないで酒を飲み始めるなんて、無謀だね」
の：「それが当たり前になってるね。お酒は二十歳になってから、なんて、バカみたいな標語はあるけどネ」
酒：「２０年生きたら酒を飲んでいいよ、なんて、本当にバカみたい」
の：「そうだよね～」
酒：「もっと僕の事を学んでほしいなぁ」
の：「オレは学び過ぎて、もう酒を飲まないほうがいいと思っているわけさ」
酒：「それはとっても良いことだね」
の：「へぇ～。君って、話せるね」
酒：「じゃ、帰るよ！その内にまた来るよ！」
の：「あれ！？もう帰っちゃうの？」
酒：「さいならぁ～！」
の：「バイバイ！」
言いたいことを言ったら、《酒》はあっさりと帰って行った。見送るのみすけは何だか呆気にとられていた。
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