まだ、(というかずっと死ぬまで)断酒中の身ではあるが、最近、酒を飲まない人の一員に、なりつつあるような気がする。
生まれてから今まで、ただの一度も、酒を飲み物と思ったことのないかみさんに、「飲まない人」という事で、やっと認められてきたようだ。
あんなに大好きだった焼き鳥屋やモツ焼き屋などの横を通過ぎるとき、気にならないどころか、漂う匂いが、どうも鼻につく。その上、純粋にアルコールを連想する。
今まで喜んで浴びるように飲んでいたドリンクではなく、その中に入っている純粋なアルコールが体内に入り、脳がクラクラするようなイメージを伴う。不快感が身体を走る。
ふとすれ違った人や、電車などで近くにいる人が酒臭い場合、すぐに気がついて、なんだか気分が悪くなる。これ、禁煙してしばらく経った頃の、タバコの匂いへの反応と同じだ。
自分にとっては、これらの反応は、とてもいい傾向だと思っている。ますます酒から遠ざかっているのが実感できる!
いつか書いた、ハッブルの法則のように。最初は数ミクロンかもしれない。ちょっと踏ん張って、0.1mm。それが徐々に、1cm、1mと酒からの距離が離れれば離れるほど、遠ざかるスピードが早くなる。
でも、ここまで来ても、まだまだ飲酒欲求は、完全には消えないようだ。恐るべし、アルコール依存!
頻度もまちまちだが、飲酒欲求ブーメランが戻ってくることがある。私の飲酒欲求君は、どこかへ飛んでいる内に、かなり姿かたちが変わり、小さくなったり大きくなったりして帰ってくる。
でも、大体が、今までなら、「おい!早く飲ませろ!もう、我慢できないんだ!」などと、態度も大きく、なかなか引き下がらかったのが、
「ちょっと、飲ませてほしいなぁ」程度の控えめな欲求。
「だーめだめ!もう帰りなさい!」と追い払うと、
「はーい!(^^)/」と、すぐに帰って行くことが多い。かわいいものだ。
たまに、居座ることもあるが、そんなに長居をすることもない。
まだまだ見習い期間は続きそうだが、目標は、酒を飲まない人の仲間への正式加入かなぁ。酒を飲まないのはもちろんだが、飲み会で平然としていられるか、なんて試験項目もありそうだな。これは、まだ自信がない。
自分への戒めのため、いつも同じことを書いて締めくくるが、一度アルコール依存に陥った私は、再飲酒がどれほど危険なことか、肝に銘じておく。何の気なしに、ちょっとでも飲んでしまうことが全くないとは言えないからだ。
それと、連日の猛暑に、ビールを飲んでいない自分の存在が、実に不思議で、滑稽な感があるのは、事実。自分の固定観念が剥がれて、夏とビールを結び付けていた糸が切れたのだろう。
今日の締めの一句は、originalorange様の作品
「熱い夜 冷たい水と 夜の風」
実に、私の最近の夜の過ごし方!遠眼鏡で観察されたかのような、ナイスな一句!
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