飲むアルコールの話ではないが、飲むそれと全く化学式は同じで、消毒や燃料にも使われる、アルコール。エタノールとも呼ばれる。
昨日の、滋賀県東近江市での、消火訓練中の事故には、驚いた。私のような素人でも、エタノールは、ガソリンなどと同じく、引火しやすいということは知っている。それを、消防団の人が、周囲の人を安全な場所に遠ざけることもなく、ポリタンクから、エタノールを注ぎ足して、引火・爆発したというのだ。
この人と、6歳と8歳の女の子が、全身大やけどで重傷とのこと。二人の女の子は、燃えているオイルパンのすぐ近くにいたのだそうだ。
ちょっとした花火をやるときでも、そんな小さな子供は、火から遠ざけ、バケツに水をたっぷり入れて、いつでも消すことが出来るように用意周到な準備をする。事故が起きた消火訓練は、10年近く、この形でやってきたそうだ。火を甘くみて、油断していたのだろう。
私にも娘がいるので、この、被害に合ってしまった女の子のことを思うと、不憫でやりきれない。今も痛くて辛いけど、将来も辛いだろう、きっと。
それと、エタノールを注ぎ足した消防団の人。この人は二重に辛いはず。自分が全身やけどを負い、それだけでなく、自分の採った行動によって、二人の女の子に重大な傷害を与えてしまったこと。
その時、その瞬間まで、いつもの日常だったのに、一瞬で、何人もの人の人生が180度変わった。
エタノールは、貯蔵や輸送時に、発火する可能性があるので、消防法で危険物として定められ、危険物取扱者という、国家資格を所持した人が、そういった業務を行わなければならいと定められているのだそうだ。
エタノール(アルコール)は、もちろん、消毒や、燃料として有用だが、取り扱いを間違えると、恐ろしいことになる。燃料として用いる場合も、飲料として用いる場合も。
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