またまた映画の話。『アフリカの女王』(The African Queen)
先週末、図書館から借りてきて、観賞した。
1951年のアメリカとイギリスの合作映画。主演は、ハンフリー・ボガートとキャサリン・ヘプバーン。監督はジョン・ヒューストン。
この映画でハンフリー・ボガートは、アカデミー主演男優賞を受賞している。
時は第一次大戦の頃。当時ドイツ領東アフリカの奥地で、イギリス人女性ローズ・セイヤーは宣教師の兄と、布教活動をしている。ところが、ドイツ軍によって、現地の人間は連れ去られ、家屋は焼かれてしまう。環境の激変によるストレスから宣教師の兄は死んでしまった。ローズは、ボロボロの「アフリカの女王」という輸送船の船長で大酒のみのイギリス人、チャールズに助けられるのだが。。。
ここで、胸のすくシーンとは、酒(ジン)ばかり飲んで酔っ払っているチャールズから、ローズが酒を取り上げるところだ。チャールズが酔っ払って寝ている時に、ローズが、船に積んであるジンの木箱の中から、一本ずつジンの瓶を取り出し、開栓しては、川へと中身を流して捨て、次から次へと、空っぽの瓶が捨てられるのだ。
この映画は、著作権切れということで、キャプチャーした絵を何枚か貼ってみた。
このおんぼろ船アフリカの女王に手製の魚雷を取り付け、川を下ったところにある湖にいるドイツ軍の軍艦を、やっつけようという計画は、途中数々の困難を切り抜け、ついに意外なクライマックスへと向かう。
まだ、この映画を観ていない人もいるだろうから詳しくは書かないが、のんだくれ船長チャールズは、酒を全部捨てられてしまい、飲むことも出来ず、シラフでその後の数々の試練を切り抜けるのだ。丸で、断酒後の人生のようだ。この辺りに深く感動した。
実は、この映画は、ただ、大好きなハンフリー・ボガートが主演しているから、というだけの理由で借りたのだ。まさか、飲んだくれの役だとは知らなかったし、こんなストーリーだとは!これって、シンクロニシティなのだろうか。
もうひとつ、書いておきたいのは、上に貼ったシーンだが、同じ自分でも、断酒前の自分なら、酒を捨てるシーンを観て、
「なんてもったいないことをするんだ!」と、映画とは言え、憤慨していたと思う。
が、断酒中の今の私が感じたのは、
「おぉー!いいないいな!捨てちゃえ捨てちゃえ!これでチャールズの飲む酒が無くなったから、もう酔えないな!」
ということ。
同じ人間なのに、同じ酒のシーンを観て、その捉え方が180度変わるのだ。自分でも、不思議な感じがした。
*広告
↓↓↓※コメント欄は、承認制にしています。すぐには反映されませんが、必ず、読んで承認しますので、お待ち下さい<(.".)>
(まことに勝手ながら、コメント内容によっては、承認の前に、削除することもあります)