今朝、ネットのニュースで、某酒造メーカーから、凍らせた酒を絞って飲むという新製品が、この夏発売されることを知った。
アイス菓子なら、私も酒をやめてから何度も食べたことがある。酒で、こんな商品が出たのに驚いて、ちょっと調べてみたら、もっと前からあったようだ。
もしこれが冷凍庫に入っていて、子供が学校から帰ってきて、アイスと間違えて食べてしまっても分からないのではないだろうか。よく見れば、酒と書いてあるにしても。
メーカーの戦略で、見た目も味もネーミングも、普通の菓子類と同類に見えるように作られているような気がする。よく、昆虫にいる、○○もどき、のようなものだ。全然違う種類なのに、見た目だけ似せて紛れ込んでいる。
菓子は、基本的に甘いだけで、大量に食べたところで命に別状はない。清涼飲料水だって同じこと。身体にいいかどうかは別として、急に体調を崩すこともない。が、アルコールが混入しているものは、身体に入れると、酔う。大量に入れると、死ぬ。こんなにも違いがあるものが、あたかも菓子のように、あたかも清涼飲料のように化粧され、コンビニやスーパーの棚に並んでいる。
酒という飲み物は、飲むなら心して飲まなければならない、危険なシロモノであるということを、きちんと製品に明記し、かつ、もっと世間の人に知らしめてほしい。命に関わる飲み物が、こんなにも軽く売られていることに、憤りを感ずる。
先日のNHKの番組でやっていた、アルコール依存症の人が増えている背景には、もちろん様々な要因があると思うが、アルコール飲料への敷居の異様な低さも、そのひとつだろう。
二十歳までは、ジュースを飲んでいなさい。成人したら、アルコールが入ったジュースを飲んでいいよ。そんな感じで、丸で清涼飲料水に毛が生えただけ、と言うくらいの軽さで、飲酒に移行して行く。その中には、エタノールという薬物であり毒物である成分が混入しているという事を知って飲んでいる人はどのくらいいるのだろうか。
あらゆる酒と呼ばれる飲料には必ずエタノール(またはアルコール)が入っている。それは、見えないし、それだけ飲み物の中から取り除くことも出来ない。しかも、一度これがもたらす酔いの世界を経験すると、虜になってしまう人が多い。リピーターの誕生だ。一度そうなると、たぶん、一生リピーターのままの人が殆どだろう。
このように、酒と菓子・清涼飲料の境界線を曖昧にすることにより、放っておいてもどんどん買いに来てくれる、上得意客を増やす戦略なんだろうなー、きっと。
リピーターで思い出したのだが、つい数時間前、スポーツジムで、先日ブログに書いた、A型肝炎を発症した関西弁のノンベーCさんと会ったので、ちょっと話した。
私:「体調はどうなんですか?」
Cさん:「もう、すっかり治ったでぇ」
私:「少しは酒控えてるんでしょ?」
Cさん:「何いうてんねん。ガンガン飲んどるわ」
私:「・・・」
Cさん:「冷蔵庫開けたらずらっとビールが並んでないと不安でな」
私:「へーえ!」
Cさん:「いつも買い置きバッチリしとるんや」
Cさんは、一生酒と共に生きるみたいだ。このような人が、造って売っている側から見たら、上得意様様である。
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