いつも書いているけれど、断酒後1年くらいは、やけに順調だったり、衝動的に飲みたくなったりする。
株などの相場の用語で、「乱高下」と言うのがある。短期間に激しく値が動くことだが、これが、断酒後の心理状態を良く表している。急に高値になったり、急降下して安値になったり・・・これを心に当てはめると、どんとこい断酒!全然大丈夫!だったり、急に、もうダメだ!飲みたくてたまらん!だったり。
海で言えば、風も無く波も穏やかな凪の日もあれば、暴風雨と荒波の嵐の日もある。心も海と同じだ。いつもどんな時でも、穏やかであることに越したことは無いが、生身の人間であれば、そうも行くまい。
段々と断酒が生活に馴染んで来て、その期間が1年を越えて来ると、心の状態と飲酒が切り離されているから、例え嵐が来ても、酒に走ろうとは思わない。不安定な頃は、心の状態と飲酒への思いが連動してしまう。
私も、白状すれば、断酒後半年くらいまではかなりきつかった。何か凹むことがあると、ついつい酒に逃げたかった。何しろ、あれほど即効性が実証されていて、安く合法的に手に入る飲み物は他に無いわけで。
そうそう、当時のブログに書いているけれど、実際に手に取って、買おうとしたこともあった。けれども、そこで何が私を止めてくれたのかと言えば、それは、
「これを飲んでどうなる?」
との自問自答だった。ほんの一瞬の脳内飲酒シミュレーションである。
飲む→気持ちが晴れる→もっと飲む→更に気持ちが良くなる→更に飲む→断酒は終わる→元の飲んだくれに戻る
これが脳裏に浮かんだ。
そもそも自分がなぜ断酒したのか、の原点を考えると、一滴でも飲めば、それが嫌でやめたはずの、過剰飲酒おやじに戻ってしまうのである。飲めばすぐに今の気持ちが晴れるけれど、それは酒の主成分であるエタノールの薬物効果にすぎない。これは、飲酒欲求と闘いつつ日々学んで来たことであった。
この酒の用い方は、高熱が出た時の解熱剤と同じだ。自分の心をちゃんと把握して原因を究明すればいいのに、兎に角何でもいいから早く楽になるために、薬物に頼る。解熱剤は、一時熱は下がるが、また上がる。それと同じで、酒も、一時気分が晴れるが、醒めればまた曇るのである。
根本的な原因をそのままにして薬物に頼ると、対症療法のために、その薬物が手放せなくなってしまう。
断酒に関わらず、人生は、凪の日もあれば、嵐の日もある。毎日が順風満帆な人はいないだろう。それでも生きて行かなければならない。ならば、いつだって笑顔で、と言いたいところだが、時には大泣きしてもいい。
笑うことが身体に良いと言われているけれど、泣くこともストレスの解消になるそうだ。
ストレス解消と言えば、私の場合、このブログ更新が、中々に役立っている。日々断酒について腹にあることをここに書くと、書き終わった後、妙に心がすっきりしている。
凪の日、嵐の日・・・もし、心が嵐に見舞われてどうしようもないときは、コメントかメールをどうぞ!
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