『依存症の向こう側に、本当のあなたが見える』
昨日のオフ会では、maripperoさんと、お話しする時間が少しだけ取れた。
私は、日頃思っていた質問を、ぶつけてみた。
『アルコール依存症って、本当に厄介な病気だと思うんですよ。最近のメルマガに、なだいなだ先生の本から、書いたことなんですけど、今から50年も前の、なだ先生の頃、アル中患者は、その扱い難さから、医者からも看護師からも事務員からも、病院のあらゆる人から嫌われてたそうです。それって、今も全く変わらないですよね。私には、とても、そんな人たちをケアするなんて、出来ないんですけど、maripperoさんは、なぜ、続けてらっしゃるんですか?』
この質問に、maripperoさんからは、以下のような回答を頂いた。
入院当初は、看護師に食って掛かったり、屁理屈をこねて困らせたり、暴れたりで大変なアルコール依存症の患者。
それが、入院によって強制的に酒を切り、離脱症状に苦しみつつも、ある期間経って、ふと我に返るときがあるそうだ。
それは、入院中のこともあれば、退院して、断酒生活を送りつつ、酒のない暮らしに慣れて来た頃のこともある。
回復したアルコール依存症の患者が、maripperoさんに、入院当初の非を詫び、感謝をしてくれるのだそうだ。
「あの時は、すみませんでした。お陰様で、回復出来ました。ありがとうございました。」
maripperoさんは、アルコール依存症から回復した人は、人間的成長がみられ、その人の魅力が倍増すると、おっしゃった。
アルコール依存症から回復した人は、それまでの酒に溺れていた自分は、一体何だったのか、とか、人生とは何か、とか、どう生きたらいいのだろうか、など、生きることについて、真剣に考える、ある意味で哲学者のようになるそうだ。
つまり、飲んだくれて酒のことにしか意識が無かった人が、断酒して回復することにより、生きることをより良く考える人になる。だから、人間的に成長し、魅力が倍増すると言うわけだ。
全てのアルコール依存症の人に言えること、それは、
『依存症の向こう側に、本当のあなたが見える』
だそうだ。
依存症の向こう側に、本当の自分がいるのだ!
アルコールによって、心が曇ってしまい、本当の自分が見えていない。家族や他人からも、全く同じで、本当のあなたが見えていない。
そう、アルコール依存症の向こう側に、本当のあなたがいるのだから、酒を断って、心の曇りを晴らさなければ、自分でも見えないし、他人からも見えないのだ。
入院当初は人それぞれ重篤な症状を抱え、断酒が大変なのだが、医療側の人間として、出来る限りのことをしてあげて、その人が回復した姿を見ることが出来た時、自分の仕事に喜びを感ずるもとおっしゃっていた。
ところで、昨日の忘年会で私が初めて知って、感動した話がある。
昨日参加して下さった断酒仲間のお一人(昨日のブログ記事のAさん)の入院先に、maripperoさんが勤務していらっしゃり、maripperoさんは、Aさんから、私のブログのことを聞いて、読んで下さるようになったそうなのだ。
そして、昨日、患者さんと、担当の看護師さんが、お二方そろって、断酒の忘年会に出て下さった!
昨日集まった方々は、今年を締めくくる、感動的なドラマの中にいたのである。
*広告
↓↓↓※コメント欄は、承認制にしています。すぐには反映されませんが、必ず、読んで承認しますので、お待ち下さい<(.".)>
(まことに勝手ながら、コメント内容によっては、承認の前に、削除することもあります)