断酒後初めて、この猛暑の夏を迎えて、むむむと力んでいる人もいることだろう。
私も６年前の夏がそうだったので、飲酒欲求に立ち向かう大変さは、とてもとても良く分かる。心底理解出来る。
ひと夏乗り越えると、かなりの自信が付くはずなので、先ずは一日一日、暑い日々を酒なしで遣り過ごしてほしい。
そして、２年目、３年目の夏は、どんどん楽になって行く。楽になるとは、酒を飲みたくなくなると言うことで、つまり、ガマンの断酒ではなくなって来るわけだ。
それに関して、２日前、『モチベーションもういらねーわ』と題した記事を書いた。
実は、断酒のモチベーションが要らないどころか、今の私には、飲酒欲求とは真逆の、不飲酒欲求がある。生来がへそ曲がりの天邪鬼なので、飲酒欲求に対しての、不飲酒欲求は、おもしろいと思う。
これは以前から何度も書いていることで、本当のことなのだが、酒を見ると、吐き気がする。オェーッと、心の中で叫ぶ。
酷い二日酔いで苦しんだ頃を思い出すのだ。
これは、私だけに訪れたものかもしれないし、他の断酒人にも訪れる心境かもしれないし、その点は分からない。
不飲酒欲求だと！なんだそりゃ？！
飲酒欲求をガマンするのは辛いけれども、不飲酒欲求はね、ガマンしなくていいし、酒を避けていれば満たされるので、中々良い欲求だと感じる。
あれだけ酒を愛し、毎晩飲んで引っくり返っていた自分が、ここまで１８０度酒に対して態度が変わったことは、我ながら凄いことだと感心している。
ひょっとしたら、あなたにも不飲酒欲求が訪れるかもしれないし、訪れないかもしれないが、もし、訪れている人がいたら、教えてほしい。
私だけじゃなくて、同じような心境に至る人がいるのなら、断酒の先に共通の心理状態があることを、広めたい。
酒とひと口に言っても、コイン数枚で気軽に買えるものから、１本が数万円するものまで、実に多種多彩である。
どんなに安い酒でも、どんなに高い酒でも、その本質は、高がアルコールに過ぎない。アルコールを沢山飲むと、どうなるのか？自分が一番良く分かっているではないか。
急性では、ほろ酔い⇒酩酊⇒泥酔⇒昏睡と、死へとエスカレートして行く。
慢性では、酒なしでは生きられぬ、重度のアルコール依存症になり、緩慢なる自殺の道を辿る。
これら急性も慢性も、飲酒欲求に抗えぬ人が落ちる陥穽である。
飲酒欲求に「不」を付けて、真逆の不飲酒欲求を感ずるまで、一日断酒を積み重ねつつ、酒害を広く深く学ぼうではないか。
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