今日の午前中のこと。
断酒仲間とのメッセージのやりとりで、ちょうど通過していった台風19号の話題になった。
一人の女性が、台風がとても不安で、酒を飲みたくなってしまうと言っていたのが、とても気になった。
ある期間酒をやめていて、飲んだくれていた頃の習慣を思い出して飲みたくなってしまうのとは違う。いわゆる飲酒欲求の問題では無い。
何かと言うと、不安が生じた時に、それを打ち消すために、薬の代わりに酒を飲むケースである。そう言われてみると、私もそんな理由で酒を飲んだことも、確かにあった。
例えば翌日に自分が主体の重要な打ち合わせがあるとか、自分が設計したシステムの本番稼働があるとか・・・
そういう日の前日の夜は、言い知れぬもやもやした負の思い=不安が、夏の日の入道雲のようにもくもくと湧いて来る。それを打ち消すのに、酒を飲むわけだ。
不安と飲酒について、ちょっとネットで調べてみたら、
『第104回日本精神神経学会総会・シンポジウム:精神疾患とアルコール使用障害との合併
「アルコール使用障害と不安障害の併存/永田利彦(大阪市立大学大学院医学研究科神経精神医学)」』
と言う、PDFがあった。
曰く、欧米では、アルコール依存症で入院治療を受けている人の多くに、不安障害も並存しているとのことだ。
この論文では、各種の不安障害(パニック障害、社交不安障害、特定の恐怖症、全般性不安障害、強迫性障害)と、アルコール依存症との併存について臨床的に論じている。詳しい内容を知りたい方は、ご自分でPDFを読んで見てほしい。
私が感じたのは、不安障害を生じた時に、その負の感情をすぐさま打ち消したいとしたら、即効性のある薬物として、酒が浮かぶのでは、と言うこと。
例えば、空きっ腹に、アルコール濃度9%のストロング缶などをクィーッと流し込めば、あっと言う間に不安は消え去り、さっきまで重かった心が軽くなることだろう。
そうだ。人は、不安を感じた時にも酒を飲むのだ。
スリップはHALTに注意せよと言われている。
それぞれ英語の頭文字から、H=空腹、A=怒り、L=孤独、T=疲労、だが、これに、不安としてanxietyまたはuneasinessを加えたほうが良いと思う。
HAALTか、HALTUになるかな。HALTAもありかな(←危険物乙7さんより)。
昨日書いたけれど、心に不安が生じたら、それをインスタントに消す方法を考えるのではなくて、その不安を良く観察して、一体何が原因でそれが生じているのか、分析することが肝要だ。
実は、大した問題では無いかもしれないのに、必要以上に針小棒大に捉えて、心の中で不安が風船のように膨らんでいただけかもしれない。
不安障害も、精神科で治療を受けることが出来る。アルコール依存症も患っているなら、臨床経験豊富な専門医を探して、相談するのが良い。
何れにしろ、不安を薬物アルコールによっていっとき打ち消したとしても、酒から醒めれば、また同じ不安に襲われることになる。
酒は、何も解決しない、どころか、酒は、全ての事態を悪化させる。
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