晴れて温度も湿度も低く、空気がからっとしている。
今がちょうど、晩秋から初冬へと移ろう頃なのだろう。
電車は既に暖房が入っているけれど、コロナ対策の為にあちこちで窓開けがされているので、寒風が飛び込んで来て、その効き目が薄い。
車を持たぬ我が家の移動手段は、電車かバスか自転車か徒歩。
電車では、居住地から一番近いターミナル駅が、池袋。ここには、大きな書店がいくつもある。私は書店が大好きで、一日居ても飽きない。
その書店で、先日ふと見かけたのが、この本。
『酔っ払いが変えた世界史 アレキサンドロス大王からエリツィンまで(ブノワ・フランクバルム著/神田順子、田辺希久子、村上尚子訳)原書房』
早速購入して、読んでみた。
歴史好きの人なら、面白すぎて一気に読んでしまうのではないだろうかと思った。
歴史が動くその原因、或いは原動力として、酒即ちアルコールがこれほどまでに大きな影響を持っていたのか!と驚くとともに、呆れた。
概ねこの本は、酔っ払いに対して親和的に書かれている。批判的な文章はあまりなく、淡々と、古今東西で酔っ払いが歴史にどう関わったのかが書かれている。
ワインを始めとして、各種の酒の産地やら製法やら出所やらについての蘊蓄が、かなりウザく感じた(笑)
本の内容についてあまり詳しく書くと、これから読む人の興味を削いでしまうので、気になった部分をざっくりと、書いてみると・・・
かのアレクサンドロス大王が、酒の飲み過ぎで、なんと32歳で早世していたとか。
フランス革命の原因は、ワインだったとか。
アメリカ独立戦争のきっかけは、ラム酒でぐでんぐでんに酔っぱらった連中だったとか。
アメリカの大統領暗殺の2回(リンカーン、ケネディ)ともに、ボディガードは酩酊していたとか。
スターリンとの外交時は、どの国のお偉いさんでも、ロシアの伝統に従って、食事前にあのウオッカを何杯も飲まねばならなかったとか。
核戦争の危機の中で、重要な判断を下さねばならぬ時に、時の大統領ニクソンは泥酔していたとか。
この本を読んで、はるか昔から、人間がいかに酒(=アルコール)に支配され、酒に操られれて来たのか、理解すると共に、呆れ果てた。
酔っ払いが変えた世界史と言うよりも、酒によって形作られた世界史とでも表現したほうがしっくりとうする。
それにしても、酒よ!
お主は何と罪深い飲み物なのか!
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